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もうやらせないぞ - 企業カードの濫用にCEOがカンカン (2016-01-27) | ||
...笑って読んでましたが、ふと考えると日本企業でも頻発? ======= 2016年1月24日付のThe Sunday Timesに以下の内容の記事が掲載されました(CIPSのSupply Managementで紹介されました)。 記事のサマリーは以下: 英国国鉄のインフラ保守整備企業 Network Rail社では、保線作業用の部品・機材などを現場が迅速かつ省力で購入できるように購買カード(会社に請求が行くクレジットカードの類)を、社員数の5%未満上級管理職に限って渡してきました。 ところが、支出内容をチェックしてみると、2012年4月から2015年10月までに合計1900万ポンド(約32億円)が、職場のわゆるEntertainmentに、購買カードで支払われていたとのことです。 例えば、ある幹部の支出はと、以下のように紹介されていました。 Marks & Spencerのかご入り贈答品(hamper) £20,000 花 £ 1,600 誕生日プレゼントのドーナッツ £ 35 ディナーとランチ、高級ホテル宿泊 £26,770 アマゾンからの書籍購入 £ 1,700 会議の机を飾る列車型のお菓子 £ 50以上 また他の人には、役員とのリバークルーズ費用や、最新式iPhone(£8,600)購入費用などがあったとのこと。(※なお、現在のレートで 1£=約170円) オリジナル記事に付された支出の図は以下のURL先: http://www.thesundaytimes.co.uk/…/0…/01_NH24RAI_1206949k.jpg この事態に対しては、Network Rail社CEOのMark Carneが以下のように怒っていると報じられました。 「これまで会社宛に請求されたこのような支出は受け入れがたい。それで箍を嵌め、規則を厳格に変更した。贈答かご、誕生日の贈り物、高額な食事やホテルはもう許さない。我々は納税者の金で公共サービスを提供する公企業だ。」 また、Sunday Times記事には、鉄道関係エキスパートが「会社の金の使い道など気にかけない企業文化の反映」などと評するコメントもありました。(記事要約ここまでです) さて、この記事の内容、みなさんはどう思われたでしょうか。 私もこの記事を最初に読んだ際には、「列車型お菓子とかよく調べたものだ」、「2012年4月から2015年10月までと3年半も気付かなかったの?」などと笑って見ていました。 でも、ふと気が付きました。 あくまでも推測ですが、こんな状態ではなかったのかと。 1).少額支出のため、支出統制に引っかからなかった(随分と期間が経って、チリが積もれば....で判明した) 2).社員が気持ちよく仕事をするには、会社の金を少しぐらい使わせてもらってもいいだろうと考えている こう考えてしまうと、これに当てはまる日本企業を、私は複数社知っています。それぞれ億円単位の削減になりました or 今もそのまま継続中です。 対岸の火事とは、笑えない話なのではないかと思えてきました。
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