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IBMではコグニティブ(機械学習・推論)購買にどう取り組んでいるか、IBM購買幹部が講演(まだ具体性欠如) - Spend Matters (2016-03-16) | ||
コンピュータが高速にデータを解析して最適な打ち手を提案してくれる、その提案がまずいものでも、まずかったことを学習して、さらに賢い提案ができるようになる...こんなコンピュータ活用を「コグニティブ・コンピューティング」と言います。コンピュータがチェスとか碁のチャンピオンを負かす際に適用される技術です。 そして、「コグニティブ・コンピューティングとクラウドの会社」と2月の投資家説明会でCEOが表明しているIBMで、その購買幹部がコグニティブ購買を語るということで注目を集めていた「Global Procurement Technology Summit(GPTS) 2016」の講演内容の記事が出ました。 ただし、まだ具体的な踏み込みまでには至っていないため、より詳細は今後に期待と思われます。 =============================================== ダン・キャレル氏によって行われたGPTSのキーノート講演内容について、以下にサマリーしてみます。 IBMの購買に関する数値(年ベース)は: ・購入先サプライヤー数15,000社(長年の集約の結果) ・22,000回のソーシングイベント(見積もりやオークションなど) ・500億ドル(6兆円)の支出を管理 ・148,000件の購買契約 (販売契約は数百万件の単位だが、それに比して少数) ・740,000の購入発注オーダー IBMの購買部門はIBMワトソン(コグニティブコンピュータ製品名)の技術を様々に購買業務に適用している。もちろん、基本的な購買システム(ソーシングから支払までの一貫プロセス支援システム、購買を経由しないで発注できるカタログシステム-90%の発注が経由)、電子請求システム-90%がこのシステムで実施)は既に導入済みである。 ・大した手間を経ずにワトソンを使った新技術を導入できた(押し付け無しに、30日以内に1300人が自発的に使うようになり、ユーザーは新システムを気に入っている)。 ・ワトソン技術を適用すると購買業務が楽になるかのリトマステストをしている。様々な購買業務実務に適用して成果を試している。 ・クリーンデータ分析からコグニティブまで、購買ビッグデータの活用にも取り組んでいる。データ分析は業務の基本だ、 ・事務管理作業を自動化し、購買スタッフは事業部門に対応した戦略的な購買推進で成果を出す役割に変えていきたい このように、キャレル氏は現在のIBMではなく、ワトソンなどの技術を使った将来の方向性を説明した。
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