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ボーイングが支払サイトを30日から120日に大幅に長期化-REUTERト (2016-07-09)

ボーイングが支払サイトを大幅に長期化し、キャッシュフロー改善に充てるとの報道がロイターよりありました。

以下のような施策が講じられる見込みです。

1).年内にも現行30日支払サイトを120日に長期化する
2).自社部品在庫を圧縮し、その分サプライヤーに在庫を持たせる方式に切り替える
3).2012年に開始された15%コスト削減プログラム"Partnering for Success"をさらに進めて、購入価格を低減する
4).サプライヤーでの部品の"value engineering(リエンジニアリング)"をさらに進める

ボーイング社は、これにより、航空会社からの価格削減圧力に対応し、かつ2020年までに営業利益率を10%半ばに増加させることを狙いとしていますが、日本企業でも三菱重工業などのサプライヤーに影響が出る見込みです。

なお、支払サイト長期化はリーマンショック後の欧米企業で盛んになり、政府機関などから一部問題視されながらも、2014年頃まで大きな話題を呼んでいました。また、日本企業でも昨年の東芝、あるいは花王のサプライヤーファイナンスなどの着手事例が見られてきました。今後、日本国内でさらなる検討事例・実施事例が出てくる可能性があります。