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英国で配置転換も視野に入れた政府購買スタッフ(公務員)の能力査定が始まる-Financial Times (2017-01-10)

英国政府は、頻発した購買契約のトラブルを受けて、政府調達に携わる公務員の購買スタッフの能力査定を開始したとのことです。1日のトレーニングの結果から採点が行われ、3段階に能力査定され、以下のように処置されます。

Aランク:民間企業以上の給与を含む待遇改善がなされ、重要なプロジェクト担当となる
Bランク:追加トレーニング(補習)受講
Cランク:購買取引を担当する役目から外される(冗談で"二度とAmazonでクリックするな")

この査定は、今後NHS(国民保険サービス機構)やウエールズ政府、スコットランド政府にも展開されるとのことです。

この原因となったのは2016年に頻発した購買契約での失敗で、West Coast Railwaysの度重なる入札遅延、G4S社とSerco社の過重請求、セントヘレナ島に建設した飛行場が使用不可能と判明、政府業務アウトソーシングが不便を招く失敗などが含まれます。

「政府調達の改善は急務であり、適正な人材、適正な組織体制、適正なシステムで削減と効率を達成しなければならない。この能力査定は最初の第一歩」と内閣府担当者は語っているとのこと。

なおこの記事に対して、「たった1日で何がわかるものか(Procurement skills cannot be learnt in a single day)」とのコメントが寄せられています。

(参考情報)UK government buyers to be graded on performance
https://www.cips.org/en/supply-management/news/2017/january/uk-government-buyers-to-be-graded-on-performance/