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GEP、2017年の購買見通しレポート「不確実な時代の意思決定に不可欠なリソース」を発表-GEP (2017-02-09)

購買コンサルティグ/アウトソーシング会社であるGEPが例年同様に、全体の潮流と各品目カテゴリ別の見通しレポートを2月8日に発表しました。

全体のスーパートレンドとしては、以下のような内容が語られています。

1.反グローバル取引化、ポピュリズムと経済成長
・保護主義の台頭が輸入コスト増加が見込まれる。グローバル経済成長は先進国・新興国ともに緩やかだが、企業減税や規制緩和が収益性を向上させる可能性がある。
・購買業務では、自国市場重視に転換しつつある情勢で、それによるコスト上昇の回避策を考え、より業務効率を向上させること。

2.地政学的不安定さ
・米・露・中への三極化が進むとともに、反グローバル協調、自国優先ポピュリズムの台頭が想定される。
・購買業務では、サプライチェーンリスクの緩和策を考えておくこと。またサプライヤー業績のチェックも怠らず、さらにはリスク管理ツール導入も必要になるかもしれない。

3.商品コモディティ価格は現状維持
・2016年に上昇傾向だったが、特に原油は、2017年はそれほど上昇せず、政治的な不安定さと自国保護主義の悪影響を相殺するのではないか。
・購買業務では、長期的な現状維持の確約はないので長期契約化は慎重に行い、トータルコスト・オブ・オーナーシップ(TCO)とサプライヤー・リレーションシップに留意。

4.気候変動に関する不確かさ
・世界経済フォーラムのグローバル・リスク・レポートの上位10項目のうちの4つ(水資源や気候変動など)が環境に関するものであった。米国がパリ協定から脱退したとしても、他の各国政府は協定を継続するであろう。またサスティナビリティに関する関心も高い。
・購買業務でも様々なサステナビリティ活動を推進していく必要がある。

5.デジタル技術の適用拡大
・2017年も購買業務のデジタル化は進む。AIを活用したツールや分析ツールの導入も進む。
・購買業務でも、インターネット接続(IoTなど)やAIといった新しいデジタル技術に目を向けていくこと。

そしてこれに引き続き、9品目(出張旅費、設備、専門サービス、エネルギー&光熱費、ロジスティクス、マーケティング、MRO、IT・テレコム、包装)の見通しが語られています。