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最新のガートナーの戦略ソーシング・システム製品調査でAribaの評価が急落-Gartner (2017-02-11) | ||
ガートナーは、2月8日に「Magic Quadrant for Strategic Sourcing Application Suites」の最新調査結果として2017年版を発表しました。前々回の2013年、前回の2015年とAriba, Zycus, BravoSolutionが3強の状態でしたが、今回の調査ではAribaの評価結果が急落するという事態が発生しています。Ariba導入を検討する場合には留意が必要かと考えられます。 なお、この調査対象は、戦略ソーシング機能(ソーシング、契約管理、支出分析、サプライヤー管理:Aribaの用語ではUpstream)であり、Prosure-to-pay(Ariba用語でDownstream)は含まれていません。 現在、日本語環境で相応に利用できる実績があるのは、Ariba, IBM(Emptoris), Coupaの3つと考えられます。その評価結果サマリーを以下に列挙します。 ■SAP (Ariba) ・1000社以上への導入実績あり。 ・顧客満足度のスコアが製品および対応の点で急落し、リーダー象限から転落。 ・顧客満足度のスコアは10点満点中の6.81点であり、平均の8.33を下回っている。 ・これに対し、Aribaは追加の改修投資を約束している。 <強み> 全世界的な導入実績、ブランド認知度の高さ、セールス能力の高さ <懸念事項>) 顧客満足度(前回から急落)、使いにくさ(特に契約管理モジュールで不満が高い)、構成モジュール間の連携不備 ■IBM (Emptoris) ・275社への導入実績。 ・先進的な機能を持つ製品(Visionaries象限:Aribaと同一)に位置づけられている。 ・顧客満足度のスコアは7.84に改善するも、平均の8.33は依然下回っている。 <強み> 全世界的な導入実績、イノベーション(先駆的な機能、特にサプライヤー管理とワトソンと連携した検索)、高スコアで大規模導入実績のある契約管理、大規模導入実績のある支出管理 <懸念事項> 使いにくさ(2015年の完了で改良されたが、平均以下)、構成モジュール間の連携不備、契約交渉と更改機能の使い勝手 ■Coupa ・2016年10月に株式公開し、2015年は前年比64%の売上増と急成長中。 ・R16(2016年10月)とR17(2017年1月)の機能アップは、期間的な制約から調査結果に含まれない。また2017年1月のSpend360の買収結果も含まれていない。 ・Procure-to-Payから発展してきたCoupaは、Niche象限に初めて登場したが戦略ソーシングの先進的な機能に不足がある。 ・顧客満足度のスコアは8.95と、平均の8.33を上回る。 <強み> 使いやすさ、顧客満足度の高さ、構成モジュール間の良さ <懸念事項> 販売/製品戦略(CoupaのP2Pやレポート機能と組み合わせて使うのが基本)、製品機能の不足、製造業や公共調達に必要な機能が弱い(強化方針は出しているが) 参考) 2015年のMagic Quadrant for Strategic Sourcing Application Suites調査 http://www.ariba.com/assets/uploads/documents/Gartner-Magic-Quadrant-for-Strategic-Sourcing-2015.pdf 2013年のMagic Quadrant for Strategic Sourcing Application Suites調査 ftp://ftp.software.ibm.com/software/uk/pdf/ZZL03051USEN.pdf |