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Hackett Groupの新レポートは先端デジタル技術活用が購買ROIの向上に不可欠と指摘 (2017-08-29)

8月10日に購買ROIなどの状況を扱ったベンチマークレポートの最新版が"Raising the World-Class Bar in Procurement Through Digital Transformation"というタイトルで、Hackett Groupから発表されました。

米英企業でのコスト削減の伸びは止まっており、ユーザーマネジメントでの価値創出(Rの増加)か、業務効率化効果(Iの削減)が購買ROI向上の決め手となるというスタンスは継続していますが、今回のレポートは特に後者に焦点を当てたものと考えられます。

概要は以下。

・2017年時点の購買ROIは世界的にトップクラスの企業が10.4(昨年の予想の9.50を上回る)、平均的企業が4.6(昨年予想通り)であり、以前大きな差が存在している(図3)。

・この差の主原因は人件費であり、平均的企業に比べトップクラスは22%安い(図1)。
・人件費の内訳を見ると、購買オペレーションや業務不備対応・防止といった業務作業の部分で大きな差がついている(図2)。

・さらに業務作業別に分解していくと、例えば発注では71%、トップクラスの方が平均的企業よりも少ない工数で実現できている。

・ただし、Hackettのベンチマークデータベースで試算すると、うまくデジタル化を進めれば、現行工数が大きい平均的企業はトップとの工数の差をもっとつめていくことができる。

・以下の6つがそのようなデジタル化進めるキーポイント/決め手となる。
1).ユーザーの購買作業を改善し、購買利用を促進するようなデジタル技術導入
2).人手で実施していた作業を自動化するロボット技術の導入
3).ビッグデータ活用や先進的分析機能の活用による洞察力・意思決定力向上
4).購買業務を改善する、先端技術(クラウドなど)の仕組み導入
5).生産性向上のためのデジタルツールの活用
6).人間の思考プロセスを代行するコグニティブ技術の活用

※Hackett Groupのレポートは、非常に多くの米英企業が権威あるベンチマークとして参考にしており、日本企業においても留意が必要と考えられます。

参考)
上記レポートのダウンロード先-The Hackett Group
http://www.thehackettgroup.com/research/2017/wcpapr17/

What Sets World-Class Procurement Organizations Apart? Use of Digital Technology for One - Spend Matters
https://spendmatters.com/2017/08/08/sets-world-class-procurement-organizations-apart-use-digital-technology-one/

Hackett: Typical Procurement Orgs Can Substantially Narrow the Gap to World-Class Via Digital Transformation - Businesswire
http://www.businesswire.com/news/home/20170810005132/en/Hackett-Typical-Procurement-Orgs-Substantially-Narrow-Gap

The Hackett Group Says Typical Procurement Organizations Need “Digital Transformation”- Supply Chain Management Review http://www.scmr.com/article/the_hackett_group_says_typical_procurement_organizations_need_digital_trans