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北朝鮮製の衣料品下請け工場が支える「メイド・イン・チャイナ」-ロイター/ニューズウィーク日本語版 (2017-08-29)

「中国の衣料品メーカーは、より安い労働力が享受できる北朝鮮での製造を増やしており、「メイド・イン・チャイナ」のタグが付けられた北朝鮮製商品が、世界中に輸出されている。」という書き出しで、中国企業が北朝鮮の安価な労働力に下請けさせている状況をロイターが報じています。

日本企業で関係するところは少ないと思われますが、かつてパキスタンタリバンがパキスタン(カラチ港など)の支配を強めた際に、米国の衣料品小売やディズニーなどが世論に配慮して自主的に同国サプライヤーからの調達取引停止を行なったなどの経緯もあり、また国際的な北朝鮮への経済制裁が強化される中、少し留意が必要と思われます(なお北朝鮮原産品/船積品の日本輸入は、日本国の独自制裁措置により禁止されています)。

概要は以下。

・国境沿いにある中国遼寧省丹東の貿易業者らにロイターが取材した結果、国連の輸出制裁に含まれない繊維輸出は、中国企業から北朝鮮に下請けされている。

・丹東には数十の代理業者が存在し、中国の衣料品サプライヤーと米国、欧州、日本、韓国、カナダ、ロシアのバイヤーのあいだを仲介しているという。

・北朝鮮で衣料品を製造することにより最大75%節約できる、と首都平壌に住む中国人取引業者は主張している。すなわち、・北朝鮮の工員たちは、トイレに行く時間も制約される労働環境で、中国人と比べ、1日当たり3割多く製造できている。国のため、指導者のために働いていると信じている北朝鮮人の労働モラルは高いと述べている。また、賃金も中国の3分の1以下である。

・豪スポーツブランド、リップカールは中国製とタグ付けされた製品が、実際には北朝鮮の工場で製造されていたとして、昨年謝罪。