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購買業務におけるゲーム理論の重要性が見落とされている-Supply Management(CIPS) (2017-10-09)

購買交渉を合理的に行い、かつ将来には購買交渉への人工知能適用の切り口にもなると想定されている「ゲーム理論」ですが、 CIPSとTWS Partnersが行なった調査(世界中の購買担当者150名が回答)によると、知られてはいるが、使われてはいないという状況になったとのことです。

主要な調査結果は以下。
・ゲーム理論について耳にしたことがあるのは回答者の8割
・回答者の9割は、ゲーム理論が業務に役立つと考えている
・しかし実際に業務に適用しているのは9%にしか過ぎない
・耳にしたことがある回答者の8割は、ゲーム理論の適用先をある程度の難易度がある品目と考えている
・調達規模が10億ドル以上の企業では24%が適用しているのに、それ以下では6%

ただし、日本では購買業務でゲーム理論が云々されることがほとんどない状況にあり、知っているとい割合だけでも、大きな差があるように思われます。

なお、調査レポートへのリンクは以下になります。
https://www.cips.org/Documents/Knowledge/Procurement-Topics-and-Skills/10-Game%20Theory/TWS_Game_Theory_Survey_Results.pdf

なお、購買業務(購買交渉)へのゲーム理論の適用に関しては、ドイツ/スイスなどで幾つかの成果が発表されるとともに、英文資料ではJonathan O'Brien氏の著書「Negotiation for Procurement Professionals」で「チキンレース」、「信頼」、「囚人のジレンマ」、「鹿狩り」の4形態がまず重要と説明しています。該当箇所は、下記リンク(Google Books)の179ページ以降を参照

https://books.google.co.jp/books?id=hustDQAAQBAJ&printsec=frontcover&dq=negotiation+for+purchasing+professionals&hl=ja&sa=X&redir_esc=y#v=onepage&q=negotiation%20for%20purchasing%20professionals&f=false