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神鋼、JIS認証取り消し、10年で3度目――「仕入れ性善説」限界-日本経済新聞 (2017-10-31)

10月27日の日本経済新聞で「仕入れ性善説」限界との記事が書かれました。 日本経済新聞は、「企業が素材や部品などを調達する際の「取引先は契約通り納入する」という前提が、限界にあることを浮き彫りにした。」としています。

その原因として「日本メーカーの品質検証はグローバル化が進んだ2000年代に入り厳しくなったが、その時点で点検を納入業者まかせにする企業も多かった」とのコメントを取り上げ、以下のような要因をあげています。

・素材や部品などを調達する際に「取引先は契約通り納入する」という前提がある。
・自動車メーカーでは最初の納入品を自社でもチェックするが、以後問題なければ素材ベースの検査を手掛けることはない。
・1機あたり100万点以上の部品が使われている航空機やロケットでの検証も、納入時の検査より、機構部品(コンポーネント)として完成した際の出荷前検査に重きを置いているとみられる。

ただし考えるに、サプライヤーと買い手企業の間に何の連携も取れなかった従来形態が前提となっての分析に思われ、IoTなどと言われ企業間サプライチェーン情報の基盤が整いつつある現在では、サプライヤー検査データを買い手が入手して確認するなどの方式が可能になってきています。検査データを改ざんされればどうしようもありませんが、辻褄を合わせて改ざんすることも難しく、今後は部品品質の予防保全的な観点からも、検査データ共有の動きが進む(買い手の検査作業強化には必ずしもならない)ように思えます。