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実家の雪下ろし、取引業者にさせる 清水建設幹部が辞職-毎日新聞他 (2017-12-13) | ||
12月11日に多くのメディアで報道されましたが、取引先への工事発注などを所管する執行役員が、実家の雪下ろしを取引業者に行わせていたことで辞任に至ったことが報道されました。 福島での震災関連工事を担当する土木東京支店の副支店長の執行役員が、福島県西会津町にある実家の雪下ろしや草むしりをを自発的にさせたとのことで、その責任を取って辞任したとのことです。 雪下ろしを担当したのは、除染で年間100億円の売上を得ている除染業者で、執行役員は2015年1月に空き家になっている実家の雪下ろしを依頼し、その後も16年夏に草むしり、17年に雪下ろしを2回、業者は自発的に実施した模様ですが、それに対し代金は支払われていなかったとされています。 それに対し、報道機関からの照会で社内調査が始まり、執行役員は代金相当額を業者に支払った上で8日に辞任したとのことです。 役員は「雪深く、実家に帰れなかった。雪下ろしを頼んだのは1回だけだが不適切だった」とコメントし、業者は自発的な活動と説明していますが、清水建設は発注者としてコンプライアンス上の不適切行為と判断を下しています。(なお業者が下請法対象であれば、優先的地位の乱用の疑義もあると思えます)。 さらに会社ホームページでの発表とは別に、清水建設のコメントを毎日新聞が以下のように報道しました。 清水建設は「不正請求など誤解を招く行為だった」と陳謝したが、元執行役員が代金を払う前提で雪下ろしを依頼したかどうかは「聞いていない。民間同士の接待行為のようなものだと思う」との認識を示した。 しかしこのコメントでは、清水建設は「民間同士の接待行為は許容するものだ」という姿勢のようにも見え、昨今の品質偽装で問題になった他社コメントに照らしても、グレーゾーンの内容のようにも思えます。 サプライヤーに関与する社員の全ての違反行為の周知徹底とともに、事件に対する会社コメントにも留意が必要と思われます。 参考)当社執行役員の辞任について-清水建設(2017年12月11日) https://www.shimz.co.jp/information/others/20171211.html |