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英国の購買職は働きに見合った賃金でないと5割強、転職希望者多数発生-Supply Management(CIPS) (2018-02-19) | ||
英国購買団体CIPSが、人材会社Hays社と連営して実施している購買職の賃金調査の概要が2月13日に発表されました。2017年夏に、17,500人の購買職とその雇用主を対象に実施した調査結果になります。 それによると、購買職の5割強が現行賃金水準には満足しておらず、昨年比同様もしくは低下した人が42%とのこと。同じCIPSが1月31日に報じたReed社の調査結果でも、2015年から3年間で11%上昇したが、2016年は2.7%、2017年は0.8%と伸びが鈍化しているとのことです。 2018年は、インフレ率が賃金上昇率を上回ることから、先進国諸国の中では唯一実質賃金がマイナスになる予想の英国ですが、購買人材というか、労働力全般の逼迫が継続しており、華やかな転職傾向にもなっている模様です。 またこの辺りの状況が、現在、購買関係の話題の発信の多くが英国発であることと、関係していると想定されます。その意味も含め、英国は情報源として興味深い地位にあるようです。 レポートの概要は以下。 ・56%の購買職が現行給与水準に不満で、59%は働きに見合ったものと思っていない。 ・42%の購買職の給与が昨年比同等か低下している。 ・57%は転職する意向がある。 ・今後6ヶ月以内に離職を考えているのは31%で、その理由は33%が給与待遇への不満、23%が将来の機会欠如である。 ・しかし68%は過去1年間昇給を要求していない。 ・96%は現在の役割を果たすに十分なスキルを有していると回答している。 ・しかい53%が現在の所属組織ではキャリアを進める見込みがないと考えている。 ・70%は過去1年間に成果給報酬をもらったことがなく、その内の63%は前年比同額か低い報酬額になっている。 ・一方で、雇用主側の3分の2が増員を予定し、シニアバイヤー、購買マネジャー、カテゴリマネジャーの需要が高い。 このように流動性がうまく高い状況が、英国での購買業務に関する活発な議論に繋がっているように思えます。 参考) Procurement salaries up 11% since 2015-Supply Management(CIPS) https://www.cips.org/en/supply-management/news/2018/january/procurement-salaries-up-11-since-2015/ 英国の18年実質賃金は減少見通し、購買力に打撃=コーン・フェリー-ロイター https://jp.reuters.com/article/uk-salary-idJPKBN1E605R |