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電気自動車メーカーもコバルト調達のロックイン(囲い込み)にやっきに-Financial Times (2018-02-28)

2月24日のFinancial Timesは、電気自動車メーカーがコバルト直接調達に乗り出している状況を報じています。

記事の概要は以下。

・電気自動車の導入が、中国などの各国政策レベルで進むなか、フォルクスワーゲンからテスラまでのグローバル自動車メーカーがリチウムイオン電池材料のサプライヤーのロックイン(囲い込み)を試みている。

・電気自動車市場の急速な伸びが予想されるのに、リチウムの長期供給契約ができていないことは、これら全ての自動車メーカーの経営課題(パニック状態)になっている。

・系列サプライヤー群に依存してきた日系自動車メーカーも、系列内での調達で済ませることができなくなっている。日産/NECはバッテリー事業を中国のGSRに売却し、トヨタはリチウム資源会社オロコブレ社に出資した。

・また両者とも、中国やインドでは現地電池メーカーからの調達をその国の政府方針から余儀なくされている。

・ドイツではVWがコバルトの5年供給契約を締結し、BMWも今月にコバルトとリチウムの長期供給計画を結びそうである。

・しかしサプライヤーの充実度という点では、日本と中国に分がある。パナソニックは世界最大の自動車バッテリーメーカーであり、中国にはCATLとBYDの2社がある。

・さらに材料面では中国サプライヤーは電池の主要4部品(正極材料、負極材料、電解液、セパレータ)の50~77%を製造している(2014年に比べて、急速に中国企業がシェアを伸ばしている状況がグラフで示されている。

・中国のCATLとBYDは、中国材料メーカー、さらには鉱山会社との絆を強化している。今後の価格状況に応じて、リチウムやコバルトの産出元をそれらが抑えにかかるかもしれない。

・従って、自動車メーカーは供給元の囲い込みに動くべきだが、今後の電気自動車需要や技術革新による材料不要かなども想定され、不透明さに頭を悩ませる状況になっている。