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アップル、サプライヤー責任進捗報告書で、監査範囲拡大のため重大違反発生件数も増加を公表-ロイター他 (2018-03-12) | ||
アップルは3月7日に第12回目のサプライヤー責任進捗(年次)報告書を発表しました。 その内容について、多くのサプライヤーがコンプライアンスを遵守しているが、監査範囲の拡大にも伴い、アップル調達方針に対する重大な労働面や環境面での違反も見られるとしています。 概要は以下。 ・調査対象は756サプライヤー(30ヶ国)であり、このうち197社が初めて実施調査(Audit)が行われるサプライヤーであった。 ・コンプライアンス遵守状況は、低得点(100点満点で59点以下)が1%にまで減少した(前年の2016年は3%, 2014年は14%)。一方、高得点(90点超え)は59%と大幅増加した(2016年は47%)。 ・しかし従業員への課徴金(700人フィリピンからの出稼ぎ労働者への課徴金など)などの労働に関する重大違反が44件検出された(前年から倍増)。 ・週労働時間60時間制限は昨年の98%から94%に減少し、労働時間偽装も38件に増加した(前年9件)。 ・アップルは、サプライヤー工場での女性労働者の健康配慮遵守を今後強化していく以降で、アップルCOOの Jeff Williamsは、「守ってもらう基準は、現状にとどまらず徐々に上げていく意向である」ことも表明している。 ・また、サプライヤーでの学生の労働時間制限も新たにルール化した。 ・加えて同時発表の「紛争鉱物レポート」では、紛争鉱物の調達先を確認ができた16精錬業者に絞り込んだことを発表した。 なお、サプライヤー責任進捗報告書本体は、英語版ですが、以下のアップルのサイトより入手可能です。 参考) Apple、12回目となるサプライヤー責任進捗報告書を発表-アップル(日本語) https://www.apple.com/jp/newsroom/2018/03/apple-releases-12th-annual-supplier-responsibility-progress-report/ Apple Says Workplace Violations Rise Among its Suppliers, But Overall Compliance Improves-Fortune http://fortune.com/2018/03/08/apple-supplier-responsibility-2018/ |