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2つの用途と3つの効果を明確にして、自社に適した電子購買ツールを導入することが肝要-マッキンゼー (2018-04-23)

購買システムツールの導入に関して考慮点を示した、コンサルティグ会社マッキンゼーの洞察記事(インサイト)が発表されました。

記事のタイトルは"Driving superior value through digital procurement(電子購買で飛び切りの価値(効果)を上げるには)"であり、パリ、デンバー、フランクフルトの各事務所のパートナー3人が著者となっています。

記事では、電子化された先進的なツールは購買業績を新たな段階に引き上げることを可能にするものだが、その成果を得るには、CPOは自社に最適なものを見分けて導入できなければならない、という課題意識に基いて記述されています。

そして、自社に必要な用途(価値創造なのか、価値の毀損防止なのか)と、効果(成果向上、効率化、業務維持管理)を明確にした上で、それに合致するツールの導入が説かれています。

記事の概要は以下。

・企業はこれまでも多くの電子購買ツールを導入してきた。
・一方で、さらなる目標として、CPOは削減額の40%アップ、購買作業業務の3~5割削減、価値毀損の半減といった、将来の期待値目標を持っていることが、マッキンゼーの調査結果である。

・この実現には、新たな電子購買ツール導入が不可欠だが、何を導入すべきかをCPOは迷っている。

・そこでその問いに対応するには、自社の用途・ニーズを明確にし、それに必要なツールを的確に選別することである。

・まずツールには、用途別に、価値創造をするものと、価値の毀損を防止するものの2種類がある。

・価値創造はストラテジックソーシングに関わるもので、以下のようなものがある。

◆支出可視化領域
・先進的な支出インテリジェンスツールやソーシング実施ネタの自動提供ツール

 (Advanced spend intelligence and automated sourcing insights)
ー支出データを分析活用できる状態に自動加工し、蓄積する多次元データベース
 -カテゴリごとのKPI目標や、損益(P&L)への影響把握ができるツール
 -価格傾向の線形分析(LLP)ツールなど

◆協働化ソーシングツール、先進ソーシングツール
・購買戦略立案の一連の手順フローをその上で進めていくポータル機能
 (Category strategy work-flow portal)
・TCOやLLP分析などをカテゴリーごとに行う分析ツール
 (Category analytics solutions)
・あるべきコスト積算ツール
 (Cleansheet and should-cost analyses)
・事業部門とのコラボレーションポータル
 (Business collaboration portals)
・サプライヤー状況データの自動一元蓄積と可視化分析ツール
 (Supplier x-ray)
・電子購買イベント実施ツール-eRFX, 電子カタログ, 電子オークション
 (eSourcing events: eRFX, eCatalogs, eAuctions)
・サプライヤーとのコラボレーションツール
 (Supplier collaboration)

・価値毀損防止には以下のようなものがある。
◆発注~支払(Procure to Pay)
・発注~支払ワークフロー
 (PTP process work flow)
・自動コンプライアンス遵守状況管理ツール: サプライヤー、契約、買い手)
 (Automated compliance management: vendors, contracts, and buyers)

◆業績管理
・サプライヤー成績スコアカード
 (Supplier performance scorecards)
・購買部門の達成成績スコアカード)
 (Procurement performance scorecards

・さらにツールによって、上がる効果(成果向上、効率化、業務維持管理)が異なってくる。

・従って、どのような用途・効果が自社で必要なのかを見極めて、それに適正な電子ツールを導入するようにしなければならない。

参考)
Convincing The CPO To Advance Toward Analytics-PYMNTS.com
https://www.pymnts.com/news/b2b-payments/2018/xeeva-ai-procurement-analytics-b2b-payme