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BTが収益強化に向けて購買業務の見直しを強化、サプライヤーの大幅集約などを予定-Logistic Manager他 (2018-05-19) | ||
BT(ブリティッシュ・テレコム)が、収益力向上に向けて発表した大規模リストラの一環として、購買業務の見直しを行うことが表明されました。 BTと言えば、2000年代前半に英政府に次ぐ英国での購買額第2位の組織として名を馳せ、Strategic Sourcing(受け身ではなく自ら仕掛けていくソーシング)の先駆者との見方がありました。 一方で、欧州大陸で仏Orangeと独Duetch Telecomが2011年に、少数精鋭による戦略ソーシングの共同購買会社を設立するなどの動きに対して、比較すると人員数がかなり多めの印象がありました。 BTは、2016年にOrange/T-mobile系列の英国携帯電話会社EE(旧:Everything Everywhere)を買収するなど組織拡大を進める一方で、利益率が悪化していました。それに対して、2017年にコンサルティング会社マッキンゼーに組織簡素化のコンサルティング(プロジェクト名"Project Novator")を依頼するといった対応策をとっていました。 今回はその辺りの状況も反映したリストラ策と思われます。ただしその内容は大規模かつドラスティックで、グローバルベースで従業員(バックオフィスと中間管理職主体)の1割強の13,000人を3年間で削減(ただし、顧客サービスなど注力分野に6000人を新たに雇用予定)、1874年からのロンドン中心部の本社の郊外移転を含め拠点統合を進めるとの内容です。 購買領域に関しては、単なるBuying(受け身購買)をStrategic Sourcingに転換させ、購入品の標準化・仕様適正化、サプライヤー集約(現在は主要18,000社に分散する購買量集約)、TCO(製品生涯コスト:Total Cost of Ownership)の削減を挙げています。 全体のリストラ効果としては、15億ポンド(2250億円)が見込まれています。 参考) BT to axe 13,000 jobs and move out of central London HQ - The Guardin https://www.theguardian.com/business/2018/may/10/bt-to-axe-13000-jobs-and-move-out-of-london-hq |