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自動車サプライチェーンの断絶は2017年に前年比3割増加-CIPS(Supply Management) (2018-06-20)

英国の購買団体CIPS(Supply Management)が、保険会社JLT Specialty社とリスクコンサルティング会社Resilinc社の共同調査レポート「AUTOMOTIVE SUPPLY CHAIN DISRUPTION REPORT 2018(2018年自動車産業でのサプライチェーン断絶レポート)」の内容を報じています。

レポートによると、2017年にサプライチェーン断絶が最も多く発生したのは自動車産業であり、その件数は3割増化したとしています。また、自動車サプライチェーン上の5,585社の10,809事業所が影響を受けたとのこと。

要因別のトップ5は以下で、どの要因も件数が増加しているとのこと。
第1位:工場火災 ・爆発 318件(2016年は180件)
第2位:サプライヤーの他社買収による供給拒絶 247件(2016年は216件)
第3位:天候災害-台風・ハリケーン・サイクロン 116件(2016年は82件)
第4位:サプライヤーの営業方針変更/事業独立(スピンオフ) 111件(2016年は76件)
第5位:労働争議 110件(2016年は82件)

また地域別には、ハリケーン被害により断絶が発生した北米が777件と、アジア(402件)と欧州(379件)の合計とほぼ等しい件数になったとのことです。

このような結果に対して、保険会社JLT Specialty社のトップは、以下のコメントをしています。
・自動車メーカーは、発生可能性やサプライヤーの脆弱性を見極めて、それに応じた対策を立てることが必要
・逆に、この調査結果を自社の弱み克服に活かしていくことも重要