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金型分割支払いの悪質事例を、経産省と公取委が共同で3万社を調査-日本経済新聞 (2018-12-14)

12月13日の日本経済新聞で、経済産業省と公正取引委員会が共同で、3万社に対して下請け企業に対する金型の支払方式という特定領域の実態調査を行うことが報じられました。調査対象業界は製造業の自動車、産業機械、電気・情報通信機器、素材。調査対象は、発注側の大企業1500社、受注側の下請け企業約2万8千社の合計約3万社。

金型代金の支払は、自動車業界などで24か月分割払いなどが慣習的に行われています。15年程度前までは、金型ショット数(使用して部品を製造した数)に応じて支払う償却方式が多く採用されていましたが、近年は24回月次分割払いなどが多くを占めるようになってきた経緯があります。

しかしサプライヤーにとっては買い手企業からの金型代金回収が繰り延べられることになり、確かに支払い遅延の観点からは好ましくないところがあります。

さらに金型代金分割支払いに対しては、11月の取引適正化推進会議(福岡)でも不満の声があったとの報道がありました。加えて13日の記事では、サプライヤーが声を上げれずに従来からの慣行に従っている場合もあると問題点を挙げています。

調査では、12月中に質問票がサプライヤーに送付され、悪質買い手企業には改善が要請されるとのこと。
加えて、金型の管理・保管対応、定常外の金型発注をさせた場合の対応などもチャックされるとしています。

参考)
経産省、下請け取引適正化を加速 中小と国、直接対話-日刊工業新聞 (11月29日)
https://www.facebook.com/itscobuy/posts/2178736188824280