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揺れる素材調達 中国環境対策 ガス原料など高騰 サプライチェーンに影響-日本経済新聞 (2019-01-13)

1月12日の日本経済新聞に、中国環境対策により原料調達に課題が発生していることが報じられています。さらに、1月7日には「染料、中国の環境規制で高騰 車の内装材にも波及」というタイトルで、衣料用および車内装品用染料の不足が報じられました。

一方で、1月11日には「縫製工場でスト長期化 バングラ、アパレル大手に影響も 」というタイトルでバングラデッシュでの労働条件をめぐるストライキ長期化が報じられています。2019年は急速に拡大したグローバル化の巻き戻しが発生するかもしれません。

記事の概要は以下。

■ガス原料の高騰
・大気汚染を改善させるため、鉄鋼業界には石炭から電気炉への転換を促すことで、黒鉛電極などの日本企業のビジネスが伸びている。
・一方、フッ酸原料の「蛍石」を不純物の少ないものに限定し、環境負荷を低減する方向のため、半導体生産に不可欠なフッ素ガスの原料であるフッ酸が高騰し、さらにフッ素ガスの世界需要も伸びていることから、値上げ要求をのまざるを得ない。

■染料
・環境規制による基準未達工場の操業停止の影響で、世界の7割を生産する中国で、染料代表品種の価格が、前年同期比2割高く、5年前に比べると2倍超に高騰している。特に青(ブルー)の逼迫が顕著。
・18年4月に一部の中小企業が基準を守らず、排水を垂れ流していたことが発覚し、工場への査察を強化され、操業停止になる工場が200社ほど発生し、現在も多くが操業再開できていない。

※なお、中国環境規制の影響で、樹脂用「赤」染料の不足が、昨年10月に報じられています。

参考)
縫製工場でスト長期化 バングラ、アパレル大手に影響も -日本経済新聞(2018年1月11日)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO39868040Q9A110C1FFE000/

中国環境規制が引き金、原料の生産停止、世界規模で「赤色」不足のなぜ?-日刊工業新聞(ニュースイッチ) (2018年10月14日)
https://www.facebook.com/Fitscobuy/posts/2110647538966479