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2019年の購買業務予測をThe Hackett Group(5大重要領域)とArdent Partners(トレンドと7つの予測事項)が発表-The Hackett Group他 (2019-02-13)

■2019年の購買業務の5大重要領域を、有力調査会社Hackett Groupが発表
毎年2月初め頃に発表される、その年の重要トピックを解説するレポート”CPO Agenda”の最新版「2019 CPO Agenda: Building Next-Generation Capabilities」が、1月31日に発表されました。またその前日に、Zycus社との共同Webinar「2019 PROCUREMENT KEY ISSUES STUDY INSIGHTS: Hey Nineteen: Procurement’s Playbook for 2019(SIG主催)」で、その概要発表がありました。

Hackett社は2019年の購買業務の重要取組み領域を、重要性-対応状況のマトリックス図で示しつつ、以下の5つとしています。

1. 分析能力の向上(Improve Analytical Capabilities)
2. 変化するビジネス要件に対応したスキル/人材確保(Align skills/talent with changing business needs)
(具体的には、データ活用力、ビジネスの感受力(business acumen)、関係管理(Relationship Management),戦略的思考、リスク管理への対応)
3. サプライヤー・リレーションシップ・マネジメント強化(Leverage Supplier Relationship Management)
(次のレベルのSRMへ - 活動計画作成から実践へ、コスト削減に留まらない効果共有の仕組み化、テクノロジー活用)
4. 迅速さの改善(Improve agility)
5. 社内ユーザ対応のさらなる改善[パートナー化促進とともに、サービスレベルも向上](Improve customer-centricity)

そして、3分の2以上の調査対象企業が上記領域への対応能力不足を感じているのに、何ら対応策を持たない企業が75%に上っていると警告しています。

一方、その完遂に影響を及ぼしかねない主要留意点としては、以下を提示しています。
・考慮すべきリスク - サーバーセキュリティがトップ、ただし次点として人材確保への危惧が急上昇。
・予算不足-14%の企業収益増加が見込まれているのに、購買部門予算も人員も削られる傾向にある。
・しかも購買部門への期待値はさらに高まり、購買部門の業務量増加が見込まれているにもかかわらず。

なお、レポート本体よりも、それの解説Webinarの方がこなれた内容に思えますので、今後機会があれば、その受講もお勧めします。

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■2019年の9つのトレンドと7つの予測を、Ardent Partnersが発表

一方で、有力調査・コンサルティング会社のArdent Partnersも、例年のように「トレンドと予測事項」を発表しました。1月29日のWebinarで発表された内容は以下。

トレンド:人口知能の時代は衰えることなく継続(The Age of Intelligence Continues, Unabated)
トレンド: 技術革新と「インダストリー4.0」は成熟と実用化が引き続き進んでいく (Technology Innovation and ”Industry 4.0” Continue to Mature and Operationalize)
2019年の予測#1: AI適用は増えるが、徐々にである(Artificial Intelligence (AI) Adaptation Increases... But Only Slightly
2019年の予測#2: 音声ベースの自動化が主流になる(Voice-Driven Automation Becomes Mainstream)

トレンド:企業規模でのクラウド利用効果はますます増加(The Impact of Enterprise Cloud Computing Grows)
2019年の予測#3: クラウドを使った統合的な連携運用環境が実現する(The Cloud Will Enable Greater Operational Consistency)

トレンド:2019年は年間を通して貿易戦争状態になる最初の年になる(2019 Becomes The First Full Year of Trade War)
2019年の予測#4: 二国間貿易戦争が世界のサプライチェーンに影響を与える(Bilareral Trade Wars Will Impact Global Supply Chain)

トレンド: 世界規模の不安定化(Global Destabilization)
トレンド: 気候変動の影響速度がさらに早まる(Climate Change And its Effects Continues at Fast pace)
トレンド: 米国経済減速下での政治停滞(Political Gridlock in The US Weakens Economy)
2019年の予測#5: 米国および世界経済が景気後退に落ち込む(US, Global Economies Slip into Recession)

重大トレンド(働き方): デジタルスタッフの活用拡大(The Growth of Digital Staffing)
2019年の予測#6: 人ならではの側面をより重視するへの働き方管理が進む("Human-ware" Laeds Workforce Management)

重大トレンド: 迅速さは引き続き望まれる(Agility Continues to be a Disired State)
2019年の予測#7: 人材の柔軟な活用化が進む(The Agile Workforce Emerges)