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日系企業のアジア拠点で「役員・従業員の不正・贈収賄等」の経験企業が増加、主要発生部署はプロセス上の統制不備がある購買部門とリスク調査結果が指摘-デロイトトーマツ (2019-02-18)

2月14日に、デロイトトーマツより、日本企業における「企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査」2018年版、「アジア進出日系企業におけるリスクマネジメントおよび不正の実態調査」2018年版の結果が同時に公表されました。

日本国内では、昨年の災害多発もあり、「地震、風水害など災害の発生」が優先して着手すべきリスク課題の3年連続の1位となり、回答比率も昨年比6%増加の41.9%になったとのことです。

しかし購買調達の側面では、アジア拠点で「法令順守違反」と「子会社に対するガバナンス不全」が、順位は入れ替わったものの、昨年と同様のトップ2を占め、「役員・従業員の不正・贈収賄等」は順位が下がったものの、リスクそのものは解消されていないとしています。

アジア拠点が経験した不正の種類と発生部署については、過去3年間で4割が発生を経験(2017年より増加)し、その種類は「在庫・その他資産横領」「不正支出」「賄賂」の順、発生部署は「購買部」「営業部」「製造部」(社外接触が多い部門)が突出。

さらに「特に、購買プロセスに関しては不正を防止するための十分な内部統制を組み込んだ業務フローを構築できておらず、「プロセス上の統制不備」を突かれた不正が多く発生しています。」とされています。

さらに「高い承認権限を持つ管理職以上による不正が6割近く」と、職位権限の高い職位にも内部統制、内部監査をきちんと効かせることの重要性も指摘されています。

参考)
自然災害への企業の危機意識上昇、トーマツ調べ -日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41268660U9A210C1XXA000/

日本企業における「企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査」2018年版、「アジア進出日系企業におけるリスクマネジメントおよび不正の実態調査」2018年版の結果を同時公表-デロイトトーマツ
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20190214.html