Blog"   調達購買関連 最新トピックス
昨年度の企業倒産は28年ぶりの低水準、でも廃業に加えてM&Aの誘いの噂がちらほら-日刊工業新聞他 (2019-04-12)

4月8日に帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)が発表した、2018年度の企業倒産件数がいずれも前年割れになったことが報じられました。

東京商工リサーチは、前年度比3.0%減の8,111件とし、90年度の7157件に次ぐ28年ぶりの低水準としています。特に製造業では10年連続で倒産件数が前年割れを記録している一方で、人手不足の影響を受ける労働集約産業(運輸など)では倒産件数の増加傾向もあるとのこと。 一方で帝国データバンクは、前年度比2.8%減の8,057件で2年ぶりに減少としています。

その理由として、取引先に対する柔軟な融資など金融機関の積極的な支援姿勢(金融庁による金融機関短期継続融資の促進、事業承継支援など)が倒産減少の要因に挙げられています。

ただし記事を離れると、事業承継に際して将来性がない業種は廃業、将来性がある業種は他社からのM&A(買収)提案との声を耳にすることが多く(取引銀行のコンサルティングサービス経由なども含めて、後者が増えているように感じます)、どちらも調達不安につながりかねません。しかしいかにその兆候をつかむかが難しいところと思えます。

参考)
18年度の企業倒産、前年度比3%減の8111件 28年ぶりの低水準 -日本経済新聞 (2019年4月8日)
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL08HNK_Y9A400C1000000/

事業承継へ支援拡大=後継者不足の深刻化で-金融機関 -時事通信 (2019年4月12日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019041100964&g=eco