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金型管理は下請け企業も判っていない、目安や規範を策定し制度を補強・再構築-首相官邸(経済産業省) (2019-06-19)

同じような話題を度々取り上げて申し訳ありません。しかし6月19日(あるいは6月12日)の日刊工業新聞記事などのトーンと異なり、発注側が一方的に責任を負うのではなく、受注側もやるべきことができていない。ゆえに制度として成り立っていないので作り直しという雰囲気になってきているように思います。

6月18日に「第9回下請等中小企業の取引条件改善に関するワーキンググループ」が開催され、4月の資料を追加改訂した資料「型取引の更なる適正化に向けた今後の対応策(案)」が提示されました。

資料には、先頭に「1.型に関する調査結果による現状と対応の⽅向性」ページが付され、これまでの調査結果をまとめるともに、今後の方向性として「①発注側・受注側への働きかけ」と「②ひな形の改訂(目安・規範の策定)」が示されました。さらに項目①の受注側へ働きかけの事例が「2-2.「働きかけ」におけるメッセージ(製造産業局⻑)」で示されますが、そこには以下の記述もあります。

「⼀⽅で、発注側の企業だけに任せておくのではなく、受注側企業としての取組も必要。例えば、どこにどのような型があるのかを把握する⼀⻫点検や台帳の整備、取引先への型の廃棄の申請、保管料の請求など、受注側企業も、発注側企業と⼆⼈三脚で進めてほしい。」

型管理を適正化しようとしても、サプライヤー側で型の所在が不明になったり、⾦型の保管期間を過ぎても4割のサプライヤーが廃棄・返却していないなど、サプライヤー側の不備も障害になっていることが、大きく指摘されるに至っています。

ゆえに、制度自体を補強して、発注者とサプライヤー(受注者)にその適用を徹底する方向で、産学官、専⾨家による協議会が型取引に係る新たな目安や規範を策定していくという方向が、今回の議事録では明確になっていると思われます。

参考)
型取引の更なる適正化に向けた今後の対応策(案)-第9回ワークキンググループ資料(2019年6月18日)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/katsuryoku_kojyo/torihiki_wg/dai9/siryou1.pdf

型管理の適正化に向けた今後の取組について-第8回ワークキンググループ資料(2019年4月17日)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/katsuryoku_kojyo/torihiki_wg/dai8/siryou1.pdf

いつまで保管?廃棄や返却は?金型の管理が中小企業の経営を圧迫!-ニュースイッチ(日刊工業新聞) (2019年6月12日)
https://newswitch.jp/p/18081