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親事業者の無理難題で生じた中小サプライヤーの労基法違反は、官庁間連携で親事業者の下請法違反も追求する総合対策を政府が策定-日本経済新聞他 (2019-06-28)

6月24日の日本経済新聞で先行報道された「大企業・親事業者の働き方改革に伴う下請等中小事業者への『しわ寄せ』防止のための総合対策」(しわ寄せ防止総合対策)が、6月26日に中小企業庁ホームページなどで正式発表されました。4月以降、型管理、知財と下請法(中小企業対応)の留意事項として提示されてきましたが、さらにもう1つの留意事項として「しわ寄せ防止」が加わりました。

大企業で4月から施行された働き方改革関連法の影響で、下請等中小事業者にしわ寄せ-短納期発注、急な仕様変更、人員派遣の要請及び附帯作業の要請-が発生との噂がありましたが、そのような事態を防止するためとして「しわ寄せ防止総合対策」という名称の対策が策定されたことになります。

ただし「しわ寄せ」とは名付けられてはいますが、要するに、親会社が無理な要求をして下請企業に劣悪な労働環境を生じさせている場合は、厚労省から情報共有を受け、公正取引委員会などが親会社の下請法等違反(下請けいじめ)も追求する制度です。

柱としては、4つが示されています。
1.労働局・労働基準監督署がリーフレットや経営者セミナーで「しわ寄せ」防止を周知徹底
2.労働局・労基署等の窓口等に寄せられた「しわ寄せ」情報の地方経産局(経済産業省)との情報共有
3.親事業者の下請法違反行為が原因と思われる中小企業での労働基準関係法令違反は、公取委・中企庁に通報
4.下請法等違反の疑いのある「しわ寄せ」事案には、公取委・中企庁が親事業者に厳正に対応 (状況に応じて、再発防止の勧告や企業名の公表を実施)、さらに指導及び不当な行為事例集(べからず集)も提供

工程表によると、8月半ばから⾏政指導の活性化など、本格的に取り組みが行われる予定です。

参考)
「大企業・親事業者の働き方改革に伴う下請等中小事業者への『しわ寄せ』防止のための総合対策」を策定しました~厚生労働省・中小企業庁・公正取引委員会 が連携し、大企業等による「しわ寄せ」防止を徹底~ -中小企業庁 (6月26日)
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2019/190626torihiki.htm
※別添資料1の「しわ寄せ防止総合対策の概要(PDF形式:1,210KB)」に詳細がまとめられています。