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ボーダフォン、自動化とAIで購買業務の効率化をスーパーチャージ、このようなデジタル化への再高度化が今後拡大-Wall Street Journal (2019-06-30)

携帯電話大手のボーダフォン・グループが、データ可視化とAIを含む情報技術活用で、コスト削減と効率化をスーパーチャージ(急加速)したことが、6月28日のWall Street Journalで報道されました。

ボーダフォンは、全世界規模で、雑誌広告からアンテナにわたる広範囲の品目に対して、年間80万件の発注と500万件の請求受理を行っています。しかし、そのデータの1か月分を分析するとなると、2015年に約15人が手作業分析した実績では、作業終了までにに3~4週間(約1か月)かかったとのことで、当月分析が終わるころには翌月業務が始まり、しかも分析精度にも課題があったとのこと。

それに対してボーダフォンは、データサイエンティストを採用する(現在は6名)とともに、サプライチェーン分析コントロールセンターを導入プロジェクトを9か月かけて実施し、データ分析をする仕組みを整えたとのこと。

それにより、2年分(20テラバイト)の大量データを即座に分析し、グローバルの約750人のユーザーがスピードメーター形式で状況を見れる仕組みに現在はなっているとのことです(裏ではRPAやAIの技術も活用)。

その結果、手作業で分析していたスタッフを戦略購買などに付加価値業務に配置するとともに、例えば、発注処理の差し戻しなどの業務不備率が27%から4%に、発注業務コストが13%減と、業務効率化も達成しているとのことです。

この取り組みに対して、調査会社Hackett GroupのVin Kumar氏は、より複雑な課題に様々な技術要素を組み合わせて対応するデジタル化の第2次強化を進める多くの企業のトレンドの1社と解説しています。

デジタル化の取り残し課題への再取組み(on the second iteration of digital transformation)が多くの企業で起こっているとの指摘です。