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バイパス購買は、迅速性に欠け、高業務コストの購買活動になっている-APQC (2019-08-15) | ||
ほぼ毎月、購買業務管理指標のミニレポートを発行している情報提供団体 APQCですが、2019年7月2日に「MAVERICK PURCHASING MEANS SLOWER, MORE COSTLY PURCHASES(バイパス購買は、迅速性に欠け、高業務コストの購買活動である)」という4ページの無料レポートを発表しました(APQCが会員限定提供する各種管理指標の普及・宣伝の意味合いもあり、特定指標をピックアップして定期的なニュースレターのように提供されています)。 このレポートでは、一般社員が購買を経由する面倒さを省き、手軽に実施してしまうバイパス購買(購買部門を経由しない直接購入(Marveric Purchase)が、実はどれくらい手間がかかり、かつ業務コストがかかっているか(実は、業務コストの差は通常はあまり大きくない)を数値で示してくれています。 示されるのは、以下の指標値です。 ・購買経由で買わねばならないと定められた品目で、バイパス購買が全購入額に占める比率: トップグループ: 0.4%、中間:1.0%、下位グループ:2.5% (調査母数:1,961件) (件数ではなく、金額であることに注意) ・バイパス購買と正規の購買部門経由手続きでの発注までの所要時間: 迅速さでのトップグループ: バイパス率1%以下は4時間、バイパス率2%以上は8時間で、4時間多い 中間: バイパス率1%以下は8時間、バイパス率2%以上は24時間で、16時間多い 下位グループ: バイパス率1%以下は16時間、バイパス率2%以上は48時間で、32時間多い (このように、バイパス購買が多いほど、実は発注までに所要期間は長い) ・バイパス購買と正規の購買部門経由手続きでの発注までの業務コスト(1千ドルの購入当り): 業務コストの少なさでのトップグループ: バイパス率1%以下は$6.36、バイパス率2%以上は$6.67 中間: バイパス率1%以下は$14.64、バイパス率2%以上は$17.22 下位グループ: バイパス率1%以下は$24.74、バイパス率2%以上は$30.95 APQCが提供しているミニレポートには、興味深いものもこのようにありますので、ときどき覗いてみるのも面白いです。なお、APQC(American Productivity and Quality Center:米国生産性品質センター)は非営利団体で、購買のみならず各種業務のベンチマーク指標の元情報収集と集計指標値提供を米国の会員企業に行っており、業務ベンチマーク指標の提供先としては、米国内外で著名なところと位置付けられています。 |