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材料にも物流費理由の値上げ続々、フェノール、トヨタ支給鋼材では初めての事態-日本経済新聞 (2019-08-27) | ||
6月14日の日本経済新聞で、三井化学が生産設備などの修繕費や物流費のコストが上がっている分を転嫁するとして、合成樹脂などの原料のフェノールを値上げする。原料ベンゼンの価格変動ではなく、物流費や設備修繕費などベース部分の値上げは初めての事態と報じました。それ以降も、7月18日にはPET樹脂、8月22日にはアクリル樹脂・シートと、原材料市況以外の物流費などを理由とした値上げ報道が引き続いていました。 そしてさらに、トヨタの支給鋼材の値上げ要因に物流費高騰分が加わわることが、8月21日の日本経済新聞で報道されました。これまで約半世紀、原料市況に基づいて価格決定されてきた鋼材価格で、物流費が初めて値上げ要因とされたとのことです。 これにより、市況反映分4%+物流費など1%強(推算)の4000円/トン程度の値上げのようです。 また、2月に問題になっていた自動車用特殊鋼も7,000円/トンの値上げとのことです。 7月31日のIt's購買系記事では、かさ張るタイヤが物流費理由で値上げされることを取り上げました。しかしこのような情勢から、今後は、材料、さらに他の品目でも、物流費による値上げ要請は覚悟しないといけなくなりそうです。 (参考:トヨタ鋼材支給価格推移) 2019年度下期(10~20年3月)は市況分4%+物流費など1%強(推算)の引き上げ 2019年度上期(4~9月)は据え置き 2018年度下期(10~19年3月)は据え置き 2018年度上期(4~9月)は据え置き 2017年度下期(10~18年3月)は5%強(推算)の引き下げ 2017年度上期(4~9月)は22.4%の引き上げ 2016年度下期(10月~17年3月)はほぼ据え置き 2016年度上期(4月~9月)は約4.6%の引き下げ 2015年度下期(10月~16年3月)は約8.6%の引き下げ 2015年度上期(4月~9月)は据え置き 2014年度下期(10月~15年3月)は据え置き 2014年度下期(10月~15年3月)は3%弱の引き下げ 参考) 三井化学、フェノール値上げ 物流費高など転嫁-日本経済新聞(2019年6月14日) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46117240U9A610C1QM8000/ 三井化学、PET樹脂を値上げ 物流費などの上昇を転嫁-日本経済新聞(2019年7月18日) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47495120Y9A710C1QM8000/ 三菱ケミカル、アクリル樹脂・シートを2割値上げ-日本経済新聞(2019年8月22日) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48871720S9A820C1QM8000/ |