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トヨタが2020年賀詞交換会をサプライヤーに通知、コミュニケーションの実施効果再点検とムダ取りー産経新聞他 (2019-11-24)

新年交礼会(賀詞交換会)を令和2年(2020年)は中止にするとの、トヨタからサプライヤーへの通知に基づいた報道が22日に流れました。

トヨタは1983年から36年間、年初に賀詞交換会を行い、協豊会(部品メーカー約230社)、栄豊会(設備メーカーなど約130社)の協力会社を中心に、2019年は520社から1100人の幹部社員の出席し、会食を伴ったトヨタ経営陣との懇親やトヨタ経営陣の所信表明などが行われてきました。

それに対し2020年は「百年に一度の大変革期に、年初の貴重なお時間を頂戴していることを鑑み、見送らせていただく」と通知がされたとのこと。それについて「狙いは取引先の負担軽減か」とトヨタの意図を推し量った報道がされているようです。

なおトヨタとともに、デンソーとアイシン精機、日野自動車も中止するが、愛知製鋼は実施と、グループ各社それぞれの対応のようです。さらに、例年1月頃にトヨタ幹部を招いて開催されてきた、二豊会(協豊会と栄豊会合同)主催の合同部会も開催見送りとのこと。

なお、繁忙期にサプライヤー経営幹部が複数人出席することの負担軽減が理由と報道されていますが、一方でトヨタ側も賀詞交換会の企画開催などの年末年始対応などの負荷は大きいはずです(一般企業でも購買調達部門は取引先対応で年初1週間はあまり仕事にならないとされます)。

生産現場のコストダウンに留まらず、サプライヤーとのやり取り実施の付加価値を勘案し、関係のムダ取りにも乗り出してきているトヨタの動向は、気に留めておく必要がありそうです。

参考)
トヨタ、20年の賀詞交歓会を中止ー日本経済新聞 (2019年11月22日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52489560S9A121C1L91000/

トヨタ賀詞交歓会、来年中止 取引先の負担軽減ー中日新聞 (2019年11月22日)
https://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2019112202000081.html