調達購買関連 最新トピックス |
日産、不要不急費用の支出抑制を管理職に指示、しかしまだやってたのの項目もーReuter (2019-12-31) | ||
日本語版は簡単な報道ですが、原記事に当たると詳細な内容の典型的な例でした。3つの日産関係情報ソースからもたらされた情報によると、日産がマネジャーに対して不要不急の費用支出抑制を指示したとのことです。これをロイター英語版は”penny-pinching”と表現していますが、業績不調時にはよく起こりがちな事態と思えます。 しかし具体的な抑制事例を見ると、まだこんな状態を続けていたのかと思われる状況があります。 例えば出張抑制ですが、会議出張では2~3人の随行者を伴って実施されていた、ディナーなどの会食支出が発生していたといった事例が挙げられています。出張人数を必要最小限にし、会社負担の自社内饗応の禁止などは、最近は国内外を問わず見直しが進んでいる状況です。 なお、出張についてはテレビ会議での代替が推奨され、業績が厳しい米国では出張全面禁止も発生している様子です。 一方で全てが購買業務対象ではありませんが、販売目標達成インセンティブ支給や昇進を祝うイベントなども控えるようにとの指示も出ているとのことです。販売目標達成インセンティブは会社方針でしょうが、会社もちでの昇進イベントなどは、リーマンショック以降かなり減少しているように思えます。 経費支出への統制が緩くなっていた状況が伺えます。一方で、今後もし景況感が悪化した際には、その他の企業でも他社事例としても使えそうです。 なお出張については、日本旅行・グローバルビジネストラベル(GBTNTA)が、購買統制が不足している実態調査結果を発表したとの報道がありました。 支出部門の予算に関わることゆえ、なかなか購買部門が関与できない部分もあるユーザーマネジメントの難しさと思います。一方で、支出額に対する効果を第三者にも説明できる責任を負った支出が行われていれば、購買部門の出番は大幅減少するとも思います。 参考) 日産自、不要不急の経費削減を管理職に指示ーロイター日本語版 https://jp.reuters.com/article/nissan-restructuring-idJPKBN1YV0TA 日本企業の出張管理は自前主義、GBTNTAが専門家登用を訴求ートラベルジャーナル(2019年12月23日) https://www.tjnet.co.jp/2019/12/23/日本企業の出張管理は自前主義、gbtntaが専門家登用/ |