Blog"   調達購買関連 最新トピックス
その他の2019年購買事象~品目カテゴリー管理の凋落?、新規勢力の躍進-Coupa、Amazon Business、サプライヤーとの人情取引の廃れ (2019-12-31)

その他、最近2か月ほどで目立った動向を4つ取り上げておきます。2020年に向けて、注目しておいてもいのでは思います。

■品目カテゴリー管理の凋落?

購買品目カテゴリーごとに一元の戦略立案・実行管理組織(カウンシル)を設置するというのは、購買組織論で必ず出てくる常識事項となっています。しかし、11月23日のCIPS(Supply management)は、品目カテゴリー体制の枠組みよりも、発生自体ごとのプロジェクト方式で柔軟対応する方がスムーズであるとする、英国のWhistl社(配送会社)の意見を掲載しました。

Whistl社はグローバルな事業の広がりを持つわけではなく、その点でグローバル企業の品目カテゴリー単位での世界一元管理体制の必要性に乏しいかもしれません。

しかし一方で、品目カテゴリー管理のためのカテゴリ組織の概念の登場は25年以上も前になります。現在のような事業面での付加価値追及の貢献は求められませんでした。

その購買部門の立ち位置変化により、従来からの品目カテゴリー管理の常識にメスが入る可能性もありうるのではと思います。

Why Whistl moved away from category managementーCIPS (Supply Management)(2019年11月23日)
https://www.cips.org/en/supply-management/news/2019/november/why-whistl-moved-away-from-category-management/


■サプライヤーとの人情取引の廃れ

「あのサプライヤーには借りがあるから...」の理由付けが、購買の意思決定に影響を及ぼす事例は、日本の購買部門で数多く見られました。借りを返すという購買担当者の体面を保ち、特定サプライヤーに便宜を図った結果、買い手企業が明らかに損失を被る場合は、背任行為にもなりかねない、ドロドロ人情取引になっている場合もありました。

しかし12月23日の日本経済新聞は「接待、費用対効果に陰り 売上高10万円生む交際費、2割高く 対面営業力弱まる」との題で、2015年以降交際費(接待など)の売上貢献効果が減少傾向にあることを報じました。2014年までは、交際費の増加が売上高の増加結びついていました(国税庁の会社標本調査を使った日経新聞の分析)

これは買い手(購買サイド)からすれば、接待などの交際費事態が意思決定に影響を与えなくなっていることを示ししてます。

一方、顧客属性データに基づくメールや電話営業の効果が上がってることも、記事では述べられています。
従来からの人情取引慣行は変化してきているのではと思います。

接待、費用対効果に陰り 売上高10万円生む交際費、2割高く 対面営業力弱まるー日本経済新聞(2019年12月23日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53674920S9A221C1NN1000/


■購買ソリューション勢力地図の変動~Coupaの躍進が市場に火をつける

購買ソリューションでいえば、2019年に圧倒的な成長を遂げたのがCoupaでした。
もはや小規模新興ではなく、Ariba、Jaggaerと並ぶ3強の一角の大手なのに、数年連続で年率4割の猛烈な成長を遂げています。その理由はというと、年3回の新機能発表、コミュニティの知見活用から経済景況指標の提供まで、とにかく目新しく興味深いことをどんどんと仕掛け、傍から見ていても面白いのです。そしてその結果、調査会社の評価レポートでも軒並みトップに立つ一人勝ち状態を2019年にCoupaが成し遂げました。

そしてこの状況が、他分野の大手企業に購買ソリューション市場の魅力を再発見させることにもつながっています。例えば財務・人事管理大手のWorkdayがScoutRFPを買収するなど、再編や進出などの動きが活発化してきました。このような市場活性化が、2020年以降の優れたソリューションの発表に繋がっていくことが期待されます。


■Amazon Business~英国についでExchangeを、世界で2番目に日本で開催、本腰を入れてくるのか?

Amazon Businessが、コンファレンス「Amazon Business Exchange」をロンドンで最初に開催したのが10月9日。次はどこかとみていると、12月5日に「Amazon Business Exchange Tokyo(ABX Tokyo)」が東京で開催されました。世界で2番目の実施になります。

2017年9月20日に日本進出してから約3年、これまではやや影が薄い感触でしたが、日本市場向け機能も充実させ、2020年には積極的な姿勢を打ち出し、企業の間接材購買のより重大な選択肢なってくることが期待されます(競争関係ができることは、便利さの強化/利便性向上にもつながってくると思います)。

Amazonビジネス国内初のカンファレンス、調達や購買の効率化をアピールー日経XTECH(2019年12月5日)
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/06646/

アマゾンが日本のハンコ文化に気を遣ったワケープレジデント(2019年12月19日)
https://president.jp/articles/-/31483