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国境封鎖、通関遅れ、輸送手段がない...パンデミックリスクでの”物流網”への影響 顕在化ー日本経済新聞他 (2020-02-15)

生産拠点の停止だけに留まらない、パンデミック(疫病)特有リスクである”物流遮断”の事例がいくつか報道され始めています。

■中国との国境封鎖により、サムスンのベトナム工場に部品不足懸念
中国人ドライバーの入国はもちろん、ベトナム人ドライバーが中国サプライヤーから部品を運んできた場合にも、14日の隔離観察の対象となることで、物流が困難になっているとのこと。さらに国境の通関職員が感染した疑いがあり、国境検問所が2月末まで閉鎖予定とのことで、物流が止まる見込みと報じられています。

■中国通関手続きに遅れ
日本経済新聞が2月3日が、春節期間中の休業以降も通関など海運関係で人が戻らないこと、さらにマスクなどの救急度が高いもの優先を伝えていました。これに加えて、湖北省などの停止地域以外でも、前述のように業務停止リスクが発生しています。

参考)
中国製品、通関に遅れ 供給網通じ影響拡大もー日本経済新聞(2020年2月3日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55207910T00C20A2EA2000/

■入港できず、積み荷は海上に漂う
さらにCNNが記事内容がタイトルとはやや異なるものの「新型肺炎、世界の海運にも打撃 入港できず積み荷は海上に漂う」との記事を出しました。船内で感染者が出た場合には、積み荷の荷下ろしが遅れることも想定されます。

参考)
肺炎、世界の海運にも打撃 入港できず積み荷は海上に漂うーCNN(2020年2月6日)
https://www.cnn.co.jp/business/35149062.html


SARSの流行直後頃に、鳥インフルエンザ(Bird flu)の発生が最も広範囲で長期の大規模サプライチェーン途絶を起こすとして、いくつかの欧米企業が本当に真剣に検討をしていました(Worst Caseとして検討していました)が、それを思い起こさせる側面が、生産拠点停止だけではなく、物流面のリスクとして顕在化してきているようです。

その他の参考)
操業再開を控える中、現地日系企業では物流の混乱や人員確保などが課題にージェトロ (2020年2月7日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/02/25e5a465ff740584.html