経産省、新型コロナウイルス対策検討自動車協議会を官民連携で設置- ブルームバーグ他 (2020年2月26日)

経産省、新型コロナウイルス対策検討自動車協議会を官民連携で設置- ブルームバーグ他 (2020-02-26)
G20財務相・中央銀行総裁会議(サウジアラビア)では、新型コロナウイルス感染に対する「世界的なリスク監視を強化」が声明で表明されるにとどまりましたが、フランスのルメール経済相が中国以外への調達先の多角化の必要性を声明に先立つ22日に表明するなど、海外政府レベルでの懸念も高まってます。そのような中、中国に強く依存し、複雑なサプライチェーンを持つ自動車業界で、経済産業省から、自動車メーカー、部品メーカー、政府が連携し、対応に当たる官民協議会の設立発表がありました。単一企業レベルではなく、業界と政府連携のアクションが図られています。詳細は以下。設立目的： ①個別地域限定の問題でないため、多くの企業に影響が及ぶ可能性があること ②終期が見極めにくく影響の長期化も懸念されること ③中国当局関係者との情報交換など政府レベルの対応が求められること実施内容: 日本自動車工業会（豊田章男会長）、一般社団法人日本自動車部品工業会（岡野教忠会長）、経済産業省が共同で、「新型コロナウイルス対策検討自動車協議会」を立ち上げ、当面以下の取組を実施(但し今後の追加などあり)。 1.情報共有と状況把握　業界大の共通課題（防疫対策、サプライチェーンや物流等）と対応策の共有、政府の施策情報の共有など 2.対応策の検討　影響が長期化した場合の各種対策の検討（資金繰り対策、各種政策支援）第1回の協議会では、各団体の代表が出席して、自動車サプライチェーン（供給網）や物流への影響・課題について情報共有を行うとのこと。なお21日に、クウェートが、過去2週間のイラン滞在者の入国を禁止し、イランからのフライトを全て停止するなど、感染拡大に伴って中国以外にも今後影響が出てきそうです。参考) 新型コロナウイルス対策検討自動車協議会を立ち上げますｰ経済産業省(2020年2月20日) https://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200220003/20200220003.html 新型肺炎／経産省、自動車産業への影響検討　業界２団体と協議会ｰ日刊工業新聞(2020年2月21日) https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00548937 新型肺炎リスク、供給網維持へ官民協議会　経産省や自工会ｰ日本経済新聞(2020年2月20日) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55879740Q0A220C2EE8000/ 新型ウイルス仏が部品調達の多角化図る中国からの供給に懸念ｰNHK(2020年2月22日) https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200222/k10012296881000.html 新型肺炎、中国依存を露呈　原材料の自国調達重要―仏財務相ｰ時事ドットコム(2020年2月23日) https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022300418&g=int