調達購買関連 最新トピックス |
サプライヤーCSR要件としてサプライヤーでの感染症対策への考慮が必要に、AppleがCSR報告書発表で表明-TechCrunch他 (2020-05-23) | ||
Appleが2020年のサプライヤーCSR報告書(Supplier Responsibility progress report)を5月15日に公開しましたが、従来の職場安全に加えて、COVID-19感染防止への配慮が取り上げらています。今後はサプライヤーの職場環境で事故・労災防止対策などとともに、COVD-19感染防止対策が適切かを確認することも、買い手企業の責任となると思われます。 サプライヤーCSR報告書(サプライヤー責任進捗報告書)は、サビ・カーン オペレーション担当上級副社長のの「健康が第一、現在そして今後もずっと(Health comes first. Now and always.」)というレター所感で始まります。その中で、アップルのサプライチェーンで働くすべての誰もが安全で健康的な職場で働く権利があるとし、アップルがサプライヤーなどと協働で実施している次の取り組みを紹介しています。 ・サプライヤー工場施設内での健康診断の実施、従業員密度の制限/ソーシャルディスタンス厳守徹底 ・健康保護具着用義務付け、隅々までの徹底洗浄ルール化、マスクと除菌剤の配備 ・必要に応じて工場のフロアプランを再設計・再構成、働き方(時差出勤な労働時間柔軟化など)の調整をサプライヤーと協議 ・このようにして得た知見のツール化と業界内外の関係諸機関(NGOなどを含む)との共有 これまでの事例から、COVID-19 感染防止対応ができていないサプライヤーは、アップルと取引困難になると想定されます。 COVID-19感染発生はサプライヤー操業停止を招くリスクもあり、今後は感染症(COVID-19)防止対策ができているかも、サプライヤーの適格性(Qualification)要件と考え、チェックリストに加える必要が生じると思われます(国内で、リスク管理の観点でサプライヤーのインフルエンザ対策をチェックしていた事例などはありましたが、より広範に考える必要があると思われます)。 参考) Apple outlines Covid-19 supplier safety measures-Supply Management(CIPS) https://www.cips.org/supply-management/news/2020/may/apple-outlines-covid-19-supplier-safety-measures/ Apple Operations SVP details supply chain safety changes due to COVID-19-TechCrunch(上記原文記事) https://techcrunch.com/2020/05/14/apple-operations-svp-details-supply-chain-safety-changes-due-to-covid-19/ New Apple report details COVID-19 precautions in supply chain -CNBC https://www.cnbctv18.com/uncategorized/new-apple-report-details-covid-19-precautions-in-supply-chain-5931681.htm |