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トヨタ、材料市況価格下落分の価格調整をサプライヤーに要請、ただしタイミングが異例ー日本経済新聞 (2020-07-27)

2019年度下期(19年10月~20年3月)と比べて1トン当たり7千円程度下がっている一部の特殊鋼の購入価格を反映した値段に修正するように、トヨタが特殊鋼を材料とするエンジンメーカーなどのサプライヤーに値下げを要請したことが、日本経済新聞で報道されました。

報道によれば、値下げは特殊鋼材料価格の下落分を反映する範囲のようで、リーズナブルな価格調整と思われます。6月24日に日刊工業新聞が報じた2020年上期の半期価格交渉で、サプライヤーに値下げを求めないとするトヨタの方針には変更が無いように思えます。

異例なのは実施タイミングです。これまでは材料市況価格変動に伴う価格調整は、主に半期ごとの価格交渉で実施されてきました。それに対して、期中の従来にないタイミングでの実施です。

コスト削減の徹底に向けて、迅速に間を置かずに価格調整を行う姿勢と思えます。さらには、このような対応ができるには、材料市況価格の変動の影響を把握し、どのようなアクションを採ればよいのかが把握できている管理レベルの高さがあると思えます(材料の市況変動を闇雲にすべて調整しようとしたら、自社にもサプライヤーにも多大な労力が必要です)。
多数の部品を横ぐしにして、どの材料でどのような実施効果があり、優先度が高い材料はどれかが明確に見極められるレベルにあると思われます。

参考)
トヨタ、2020年上期は国内サプライヤーに値下げを求めず、北米自動車メーカー・サプライヤー指数はトップ独走-ニュースイッチ(日刊工業新聞)他 (2020年6月24日)
https://Fwww.facebook.com/Fitscobuy/Fposts/F3339109569453597

トヨタ、部品値下げ要請7月まで延期 新型コロナ受けー日本経済新聞(2020年3月30日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57408720Q0A330C2L91000/