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コロナ禍後の社会・サプライチェーンはどうなるのか、国立研究開発法人がレポート発表ーNEDO (2020-07-28) | ||
コロナ禍後に向けて、サプライチェーンをどう整備していったらよいかの検討が各社で開始されていますが、その参考になる資料「コロナ禍後の社会変化と期待されるイノベーション像」が、6月24日に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からされました。 さらにその資料は、同日に行われた経済産業省「第19回 産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会」の参考資料としても提出されています。 資料は以下の3部構成になっています。 1.今何が起こっているのか 2.コロナ禍後の社会はどうなるか 3.コロナ禍後の社会に期待されるイノベーション像 最初の「1.今何が起こっているのか」では、コロナ禍がもたらした社会変化(国内・海外)が整理して語られます。その中には「仕事・産業」の領域もあります。 次の「2.コロナ禍後の社会はどうなるか」ではその結果生じる社会変化と新しい社会像・社会的価値観でどうなるのかが論じられます。「国内外識者(120名)による社会変化予測」として主要メディアから識者の見解(インタビュー、寄稿等)を抽出し、重要キーワードを整理しています。 例えば、コロナ禍後に起こる仕事・産業の変化のサプライチェーン領域で行わねばならないリスクリスクマネージメントについては、以下のような言葉が連なります。 <サプライチェーンリスクマネージメント> ・サプライチェーンの分散化 中国から新興国などへ、ヒト・モノ・カネをシフト ・生産システム低コスト化とサプライチェーン強靭化⇒両立が課題 国家的な戦略に期待 ・サプライチェーンの情報収集が重要⇒トヨタ:10次サプライヤーの情報をクラウド上で可視化 ・サプライチェーンリスク制御⇒将来の需給変動や地政学的変動を考慮したDXツールが有効 そしてそのうえで、何を行わねばならないかが「3.コロナ禍後の社会に期待されるイノベーション像」で最後に論じられます。サプライチェーン領域については、以下のようになすべき方向性がまとめられています。 ■モノづくりにおける部材供給においてサプライチェーンの確保は極めて重要 ●コロナ禍後のサプライチェーンの姿 ・生産システム低コスト化+サプライチェーン強靭化の両立 ・垂直分業と水平分業のバランス⇒コアシステムは垂直化 ・災害に強いプラットフォーム+シェア工場 ⇒省人化、自動化された工場(複数拠点)をプラットフォーム化、疫病、災害に柔軟対応 ●ワークシェアリングとDX課題への対応 ・日本の課題:デジタル人材が少ない⇒余剰人員へのデジタル教育の実施 ・余剰設備の省人化、デジタル化の実施⇒急激な減産が予想される今がチャンス! このようにサプライチェーン領域だけでもキーワードが連なる内容であり、その他も「製造業のスマート化」「働き方(リモート化、オンライン化、テレワークの推進)」などに関連する「仕事・産業の変化」のキーワードが並びます。一度目を通しておくべき資料ではないかと思います。 参考) 第19回 産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会-経済産業省(6月24日) https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/kenkyu_innovation/019.html 資料「コロナ禍後の社会変化と期待されるイノベーション像」-NEDO (2020年6月24日) https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/kenkyu_innovation/pdf/019_02_00.pdf https://www.nedo.go.jp/content/100919493.pdf |