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「ティア3」の課題まで洗い出すトヨタの執念、コロナ禍にも動じないサプライチェーンの強さを見た!-ニュースイッチ(日刊工業新聞) (2020-08-15)

日刊工業新聞に8月7日に掲載されたの記事タイトルが、非常に的確なため、そのまま紹介したく思います(その後、ニュースイッチにも掲載されました)。

記事では、「収益基盤を支える要素の一つが、強固なサプライチェーン」とし、回復基調にあるトヨタの、コロナ禍でもサプライヤーなどと協力し難局を乗り切る努力をを伝えています。

サプライチェーン断絶、部品が調達不能が、東南アジアの一部部品を除いて、トヨタでは発生しなかったことを、記事ではまず明確にします。 では、なぜ部品調達に起因する稼働停止が発生しなかったのか。サプライチェーン経路情報管理システム「レスキュー」が有効だったのではないかとしています。

「レスキュー」システムは部品の供給サプライヤーを、全世界規模でティア2以降まで追跡できるシステムで、数十万件のデータが保有されているとのこと(この記事の内容ではありませんが、部品品目によっては、ティア10まで登録との噂があります)。

そして、今回のパンデミックでは、レスキューの導入により供給網の状況把握が半日程度で済んだとのこと(導入前は2週間)。

それとともに非常事態対応だけではなく、それ以降もティア2以降のサプライヤーとも密接なコンタクトをとることにも活用することで、サプライヤーから「トヨタは2次以降のサプライヤーへの配慮を欠かさない」との評価を得ることにも成功。

加えて、19年4月にはティア1の調達担当がトヨタに出向し、ティア2やティア3が抱える課題の洗い出しに着手するなど、トヨタは調節取引先に留まらず、サプライチェーン全体を見ていこうとしいると、記事では指摘しています。

ニュースイッチ制限なく閲覧できます。参考情報になる記事と思います。

参考)
トヨタの今年の世界生産は800万台まで回復、サプライヤーへの通達より上振れー日刊工業新聞
https://newswitch.jp/p/23358