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いくつかの企業での購買業務のデジタル化事例が報道され始めるー三菱ふそう、スバル、キリンーニュースイッチ(日刊工業新聞) (2020-10-15)

「コロナ後のメガトレンドはデジタル・トランスフォーメーション(DX)」と、単にベンダー側の流行語にではない状況が見えてきました(菅内閣もそのデジタル庁創設など方向を打ち出してきています)。その中でいくつかの事例の報道が出てきています。

■三菱ふそう、2021年末までに次世代システム構築、ポータル利用も促進
2020年10月7日の日刊工業新聞では、三菱ふそうが次世代システムを2021年末までに導入と報じました。
サプライヤーから受け取った(おそらくは明細ベースの)電子見積書を比較・分析でき、かつ契約書や図面も電子的に授受できるようになるとのこと。これにより、見積書を受け取って手入力でExcelなどで見積比較表を作成する業務が無くなるとしています。

さらにサプライヤーのシステム接続の窓口となるサプライヤーポータルのサプライヤー登録率も2019年9月の80%から、購買プロセス電子化の方向性を示した結果、20年に入り98%に到達しているとのこと。

なお、サプライヤーポータルについては、UDトラックスでも話が出てきていました。

■スバル、サプライヤーポータルを迅速改訂、新コロナ下のコミュニケーションを密接化
さらに短い記事ですが、スバルも「新型コロナウイルス感染症の影響で制限が出たサプライヤーとの情報連携のために、ローコード開発によってサプライヤー向けのポータルサイトを素早く刷新」との情報がありました。

スバルは、2019年にサプライヤーポータルを刷新していました。サプライヤーとのデジタル連携を考える際には、その入り口にあたるポータルの機能・使い勝手向上も見直し、かつ不慮の事態に備えた迅速性も考慮に入れる必要が出てきているように思われます。

■キリンビール、他業者の購買サービスサイトにRPA導入
一方で、自社システムではなく、社外ベンダーが提供する購買サイトをRPAにより自動化した事例として報道されたのがキリンビールです。キリンビールは、購買サイト「パーチェスワン」を2010年から利用する大手ユーザーですが、ユーザーがExcelに購入要求データを入力すると、RPAが見積依頼を行なってくれ、以降もExcelシートを操作するイメージでエンドユーザーは、RPAを介して購買サイト「パーチェスワン」を操作できる仕組みとされています。
社外購買サイトとの興味深い連携事例に思えます。

参考)
ローコード開発とは? ベンダー比較のポイント、スバルなどの導入事例に学ぶべきことービジネス+IT( 2020年9月18日)
https://www.sbbit.jp/article/cont1/42614

RPA活用事例(64)キリンビール 購買業務フロー統一化-日刊工業新聞(2020年9月23日)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00571863

商用車メーカー調達トップに聞く(4)UDトラックスのニコラ・ジャンドル氏-日刊工業新聞 (2020年10月14日)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/574568