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サムソン電子は、コロナ禍でサプライヤーにどのような支援を行ったのか、日本企業の参考事例にもーSupply Management(CIPS) (2020-10-15)

10月7日に Gartner Virtual Supply Chain Symposium 2020で行われたサムスン電子の事例紹介(Case Study)では、コロナ禍でサプライヤーにどのような支援を行ったのか、コロナ禍に迅速に対応した組織体制、脱中国の方向性など、サムソン電子のサプライチェーンの状況が取り上げられた模様です。

Supply Management(CIPS)で講演内容のサマリー記事が出ました。
海外企業はどのような対応を行っていたかの参考事例としてサマリーしてみます。

■サプライヤーへの支援
・2020年5月以降、8億3,000万ドルの運転資金を低金利もしくは無利子ででサプライヤーに提供した
・さらに、支払サイトを短縮した早期支払は13億ドルになった
・これらは「共存共栄(co-prosperity)」プログラムの一部として行われた

・輸送手段変更(空輸へ変更)が必要な場合は、運送コスト負担を支援
・サプライヤーの部材調達の困難化に対応して、サムスン自体の承認プロセスを簡素化
・また、サプライヤーの原材料変更が必要な場合は、サムソンが協働で相談に乗った

■コロナ禍に迅速に対応した組織体制
・グローバル37拠点の分散体制を柔軟に有効活用し、業務プロセスの影響を最小化した
・韓国本社中心となり、毎日各拠点の現地生産オペレーションと協働しつつ、BCPも発動して対応に当たった

■今後の方向性
・スマホ生産の一部は中国からベトナムに移して、重要部品は中国から空輸する生産体制を構築した
・2015年のMERS対応経験が役立ったが、今後もサプライチェーンの向上・改善を続けていく
・「将来を見据えて、サプライチェーンのリスク管理などの分野に目を向け、消費者に焦点を当てた可能性のあるサプライチェーンのアイデアをさらに発展させ、可視性を向上させる」

参考)
Gartner Virtual Supply Chain Symposium 2020
https://www.gartner.com/en/conferences/emea/supply-chain-spain/agenda