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日本経営管理標準(JMS)が中小サプライヤーの経営力を強化する内省促進ツールを無償公開 (2020-10-31)

日本経営管理標準(JMS)推進機構(理事長:松山洋司トヨタ自動車調達本部副本部長で中部地区11社がメンバーの中部産業連盟の付設機関)がJMSフレームワークに基づき、より簡便に中小企業経営者が自社の経営を「トップの行動」、「現場の常態」、「人の様子」の3分類と「基盤要素」、「組織プロセス要素」、「育成要素」の3要素の9象限マトリックスで、他社とも比較して自社の経営状況を、経営者自身が振り返ってみるためのフレームワークを発表しました。

その診断手段として、誰もが無料で使える「経営行動度Web診断」も提供され、以下のような質問に答えていくことで、他社と比較した自社の状況が表示される仕組みとなっています。

Ⅰ.経営トップ
理念・ビジョンを全従業員に浸透させている
 ①目指すものを具体的にしている
 ②トップが実現に向けた行動を自ら取っている
現場を何よりも重視している
 ③現場の事情、出来事をよく知っている
 ④ルールの遵守・徹底には拘っている
後継者を育成している
 ⑤後継者候補を現場第一線に立たせている
 ⑥候補者に新たな姿を描かせ、挑戦させ、フォローしている

Ⅱ.現場の状態
働きやすい清々とした職場となっている
 ⑦現場改善で目指すものを明確にしている
 ⑧5Sが行き届き、正常異常がすぐに分かる
改善によるレベルアップ、異常対策が行われている
 ⑨知恵を絞った手作り品、設備、治工具を作らせている
 ⑩異常に対して迅速に手を打ち、対策している
自社技術の追求に取り組んでいる
 ⑪現有のコア技術を客観評価し、新たな挑戦をしている
 ⑫スキル管理を行い、向上のための教育機会を設けている

Ⅲ.人の様子
職場・従業員に覇気がある
 ⑬自社製品・仕事の意義を従業員が理解している
 ⑭作業のムダ・ムラ・ムリをなくし、安全を確保している
コミュニケーションが良好である
 ⑮誰でも問題を打ち上げられる仕組みを設けている
 ⑯協力し合える仕事の仕方にしている
従業員が育成され、支援されている
 ⑰管理監督者層への動機づけと支援が行われている
 ⑱各階層に必要なスキル、役割期待を明確にしている
かなり上から目線であり、うまく使わないとサプライヤー経営者のプライドを傷つけかねない危惧があるように思え、また中部地区製造業特有のサプライヤーとの関係性が垣間見れる気がしますが、興味深い内容に思われます。

参考)
JMS経営行動度-経営者自身の実践を問う「詳細項目」で経営行動度を診断
https://www.chusanren.or.jp/jms/02.html

JMS見える化フォーマット-経営者のマネジメント行動を再確認「JMSトップマネジメント見える化フォーマット」
https://www.chusanren.or.jp/jms/03.html