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コロナ後を見据えて、考え始めて始めていること~ガートナー、マッキンゼー、ベロアの調査・提言-Supply Management(CIPS)他 (2020-10-31)

コロナ後の業務をどうすべきかの動きがいくつか出てきていますので、既に話題に上っているものもありますが整理してみます。

■ガートナー:3つの最重要課題
10月6~8日にバーチャル開催された「Gartner Supply Chain Symposium EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)」でのThomas O’Connor氏の提言を、Supply Managemet(CIPS)が紹介しています。提言は「経営トップからの人員削減、コスト調整、デジタル化の方針が出ているが」としながら、以下の3つを挙げています。

1.サプライチェーンのグローバル構造変更、ただし復元力(レジリエンス)と経済性のバランスが鍵となる。
2.デジタル基盤整備
3.人材配置の見直しと改善、ニーズを満たせる人材状況を再把握し、採用や育成策を立案する。

What are Gartner's three top supply chain concerns?-Supply Management (CIPS)
https://www.cips.org/supply-management/news/2020/october/what-are-gartners-three-top-supply-chain-concerns/

■マッキンゼー:ゼロベースでのカテゴリー管理再考
マッキンゼーのSamir Khushalani氏は、「全てが変わった」ことを契機にまっさらな状態からの業務見直し(ゼロベース)を提言しています(Zero-basedは、その他多くで見かけるキーワードになっています)。

もっとも、合併を機にゼロベース予算策定で徹底的にやり過ぎたために、従業員の目標達成偽装を引き起こし、その結果が決算修正まで起こしてしまったクラフト・ハインツ社の事例があり、その立て直し事業計画発表にCPOのビデオメッセージが入るといった状況になっていますので程度の問題もありますが、「ゼロベース(まっさらから)」の、今でなければできない状況になっているとの考えが、多数表明されています。

Why zero-based category management is back in style-Supply Chain Dive (McKinseyのSamir Khushalani氏)
https://www.supplychaindive.com/news/zero-based-category-management-procurement-spend/585435/

参考)
The Kraft Heinz procurement overhaul is here-Supply Chain Dive
https://www.supplychaindive.com/news/kraft-heinz-procurement-overhaul/585534/

Kraft Heinz to unite supply chain in 'Ops Center' to save $2B in 5 years-Supply Chain Dive
https://www.supplychaindive.com/news/Kraft-Heinz-supply-chain-SKU-ops-center-Patricio/585325/

■ベロア: サプライヤーとの価格再交渉と契約見直しが最重要
コロナ後 の対応策を調査し、わかりやすいレポートにまとめているのが、調査会社のベロア(Beroe)社です。
8月に世界の300社の調査結果として発表されました。
それによると、コロナ後を機にサプライヤーとの価格・契約再交渉に一部でも携わる組織は74%とコスト削減期待に応える購買部門の姿が見えているように思います。わかりやすいレポートですので、お薦めです。

Pandemic Fallout: Cost Savings and Contract Renegotiation have become top priorities-Beroe
https://www.beroeinc.com/blog/pandemic-fallout-cost-saving-contract-renegotiation/