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公正取引委員会「下請取引の適正化」文書発表、知財取引慣行や上半期運用状況の調査結果も発表ー公正取引委員会 (2020-11-30)

11月は下請取引適正化推進月間ですが、3つの発表が公正取引委員会からなされています。

まず11月13日には「下請取引の適正化」と題する文書で、コロナ禍により、中小企業の経営がかつてないほど厳しくなっており、年末の資金繰り等の懸念があることをあげつつ、「早期かつ可能な限り現金での支払い」、「下請等中小事業者の働き方改革を妨げない」、「災害等の発生の負担の一方的な押し付け禁止」、「消費税不当に転嫁しない」の4項目を明示しました。

さらに18日には、令和2年度上半期の下請法運用状況が発表されました。勧告件数は3件と例年並み横ばいですが、指導件数は年々増えてきています。調査数増加の影響があるようにも思えますが、違反に対する留意は必要と思います。

また11月27日には「スタートアップの取引慣行に関する実態調査」の最終報告レポートが発表され、調査対象すべての17%、小規模で法務担当者がいない企業では25%が、不当な扱いを受けたことがあると回答しています。それに対して、公正取引委員会は独占禁止法違反行為に対しては厳正に対処していくともに、遵守ガイドラインを公正取引委員会と経産省の連名で年内発表の予定も提示されています。

参考)
(令和2年11月18日)令和2年度上半期における下請法の運用状況,企業間取引の公正化への取組
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2020/nov/201118.html

(令和2年11月27日)スタートアップの取引慣行に関する実態調査について(最終報告)
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2020/nov/201127pressrelease.html