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世界的なコンテナ不足が発生中。料金急騰に加えて、コンテナの確保に難儀し輸送が滞る事態まで-ジェトロ他 (2020-12-15)

米中貿易摩擦、さらには新コロナ禍による船便減便によるコンテナ輸送料金の急騰が夏頃から伝えられて来ましたが、11月になってコンテナ自体の不足から、海上輸送の妨げ(出荷待ちや納期遅延など)が発生していることが多くのメディアで取り上げられています。

12月15日には、ジェトロがこの問題を取り上げ(以下のリンクの記事)、景気回復に伴い中国から米国への輸出が増えている一方で、米国から中国への輸出が少なく、コンテナが米国に滞留してしることなどを原因とし、中国だけでなく、アセアン(タイ・ベトナム・インドネシア・マレーシアなど)やインドでも問題が生じていることを報じました。

また、ロイターは中国コンテナ産業協会からの情報として、コロナ禍により欧米の貨物の取扱能力が低下し、欧米でのコンテナの到着からそれに荷を積んで出荷するまでのターンアラウンドタイムが100日と、以前の60日から長期化しているとし、欧米にコンテナが滞留している状況を日数数値で、11日に報じました。

さらに、NHKは香港の情報会社の情報として、中国から米国へのコンテナ料金が、昨年の2.8倍に高騰していることを報じています。

まだら模様の経済回復の中、この混乱は2021年に入っても継続することが予想されており、しばらく国際輸送の不安定さ(出荷できなく、納期遅延、もしくは高額運賃など)が継続しそうな状況です。

参考)
焦点:世界的なコンテナ不足、中国の輸出急回復に影-ロイター(2020年12月11日)
https://jp.reuters.com/article/china-econ-container-idJPKBN28L0KI

コンテナ船運賃急上昇 新型コロナ影響で物流環境が大きく変化-NHK(2020年12月14日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201214/k10012763921000.html

Container shortages will continue into the new year-ShippingWatch (2020年12月14日)
https://shippingwatch.com/carriers/Container/article12626541.ece

コンテナ運賃が最高値、上海発北米向け2倍、減便が奏功-日本経済新聞(2020年7月9日)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61306110Y0A700C2QM8000