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サンデンHD、部品情報のグローバル一元化により、各国各拠点の平均3%、最大7%の購入価格差などの解消を狙う-日刊工業新聞 (2020-12-15)

12月8日の日刊工業新聞で、サンデンHDが製品ライフサイクル管理(PLM)システムを導入し、部品情報を一元管理することで、部品の標準化を図り、同様部品の一物多価を解消し、かつ購入量を集約してさらなるコスト削減を目指すことが報じられました。

導入前にグローバルの約200部品で調達コストを調べたところ「平均3%、最大7%の購入価格差があった」とのこと。

それに対し、アルゴグラフィックスとNECをベンダーにダッソー・システムズのPLMを導入しているという仕掛けレベルの報道はありましたが、一物多価状況などの具体的な数字が日刊工業新聞で今回報じられました。

11月末時点では、サンデン・オートモーティブクライメイトシステムと、サンデン・オートモーティブコンポーネント八斗島事業所に導入し、数万点の部品情報の管理方式を標準化し、関連技術の情報取得に要する工数を平均60―70%削減したとのこと。そして今後は、欧州で2021年4月に導入を開始し、2022年8月に稼働予定。その後、米国やアジアに展開とされています。

このような仕組みがなければ、過去該当部品を探し出せない設計者が新規部品を都度作成し、膨大な部品点数が存在し、購入量集約できず、一物多価が生じ、社内管理コストも膨大になるおそれがあります。

一方で、過去バラバラに設計されてきた部品の情報を整理して一元登録するのは大変な作業で、例えば別ツールを導入したサンデン・リテールシステムも2017年7月から導入を開始し、2年ほどかかったことが、別記事で報道されています(サンデンHD事例とは異なりますが、より具体的に導入の様子が語られています)。

サンデンHDの事例は、今後の進展を含めて参考事例(リファレンス)になるのではと思われます。

参考)
サンデンHD、グローバルPLMシステムで全拠点の情報を一元管理-日経XTECH (2020年9月2日)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/08634/

サンデン・リテールシステム事例: 単一BOMで全社混乱した悲劇をなくすために、サンデンが挑むPLMの導入-MONOist(2019年3月8日)
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1903/08/news051.html