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温室効果ガス(脱炭素)のために優秀企業(大和ハウス,野村総研等など)が採る施策は?、環境庁/CDP共催セミナーも-CDPなど (2021-02-25)

サプライチェーンCO2(温室効果ガス)排出削減取組みの最優秀企業「サプライヤー・エンゲージメント評価リーダーボード」に日本企業が83社選定されたことは、2月15日にお伝えしましたが、各社のプレスリリースでその施策概要を伺い知れるものが出てきています。参考事例として、サプライヤー関連のものを以下にサマリーしてみます。

加えて、CDPと環境庁の共催セミナー「サプライチェーン・アジア・サミット2021」が3月11日 15:00~17:00にオンライン配信(ZOOM)にて開催されることも発表されています。

=各社プレスリリースからの施策概要=
■大和ハウス工業(https://www.daiwahouse.com/about/release/house/20210215130504.html)
大和ハウス工業は「主要サプライヤーの温室効果ガス削減目標設定状況」のグラフも添えて、充実した内容で自社の施策を紹介しています。紹介されているサプライヤーとの協働施策は、以下:

1).主要サプライヤーの温室効果ガス削減目標設定
2021年度内には、主要サプライヤーの90%以上が目標設定するとともに、2025年までにその目標を「SBT」水準に引き上げることを目指し、主要サプライヤー全204社(※2)に対してアンケート調査を実施。温室効果ガス排出量の削減目標や実績数値、取り組み内容等の実施状況を確認。

2).サプライヤーによる「脱炭素ワーキンググループ」をオンライン開催
2020年7月から12月に、削減目標の設定や削減活動に関する課題の共有、課題解決方法の検討を実施。サプライヤーの温室効果ガス削減目標設定率は2018年度の54%から2020年度には80%に達する見込み。

■野村総合研究所(https://www.nri.com/jp/news/info/cc/lst/2021/0217_1) 「主要取引先における『2℃未満』の達成に向けた環境目標の設定割合」を2018年2月に目標設定。
2020年5月にはBusiness Ambition for 1.5℃キャンペーンに賛同し、産業革命期からの気温上昇を1.5℃に抑えるための削減目標の設定を計画。

国内外のパートナー企業と「サステナビリティダイアログ」を毎年開催し、サステナビリティに関する様々なテーマについて意見交換を実施するとともに、パートナー企業に環境目標の設定を要請。参加53社の7割以上が環境目標の設定に関して実施済み、もしくは検討中。

■三菱地所(https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec210212_CDP_SE.pdf)
サプライチェーン全体も含む中長期の CO2削減目標を掲げ、サプライチェーンにおける CO2算定・具体化などを行い、取り組みを着実に実施。
今後は、建設会社などの外部関係者と協働しながら、サプライチェーンにおける CO2排出量をより詳細に把握、算定し、それを踏まえた削減の方策を検討。
廃棄物などから排出される間接的な CO2も含めて、あらゆる事業活動に関する CO2排出量の削減を図る。

■鹿島(https://www.kajima.co.jp/news/press/202102/10e1-j.htm)
「鹿島グループサプライチェーン行動ガイドライン」において、協力会社に対する温室効果ガスの排出抑制やエネルギー効率の向上など気候変動課題への取組みを定めて励行を図るなど、サプライチェーン全体における温室効果ガス排出量の削減に取り組み。

■SUBARU(https://www.subaru.co.jp/press/news/2021_02_22_9535/)
「SUBARUグリーン調達ガイドライン」の遵守をお取引先の選定条件の一つとし、取引先に環境マネジメントシステムの構築を要請。
取引先に対して当社の中長期的な経営戦略や品質・調達・生産・販売に関する方針を共有するための「方針説明会」を実施するなど、適切なコミュニケーションを行い、一体となって気候変動に対する取り組みを推進。

■イオンモール(https://www.aeonmall.com/files/management_news/1515/pdf.pdf)
「従業員やサプライヤー、出店企業への環境教育の実施」
イオンモール館内の警備や清掃等に関わる従業員やモール運営に携わるサプライヤー、またご出店いただいているすべての専門店に対して、環境教育を実施。CO2排出削減につながる行動を要請、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組み。
その結果、当社廃棄物リサイクル率が2018年度86.9%から2019年度89.4%に上昇し、CO2排出量は8.2%削減。

■ソニー(https://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr/eco/initiatives/)
環境中期目標「Green Management(グリーンマネジメント)2020」の重点項目として、製造委託先や部品調達先に温室効果ガス(GHG)排出量などの削減を要請。

併せて、ソニーに納入される製品・部品の製造・出荷に関わるGHG排出量などのデータ収集も実施。2019年度は、ソニーの総取引額のうち約80%を占める部品サプライヤーならびに総取引額のうち約90%を占める製造委託先から回答入手。

■不二製油
(https://www.fujioilholdings.com/news/2020/__icsFiles/afieldfile/2020/05/07/20200507_SBT_news_j.pdf)
今回はじめて スコープ 3 のデータを集計し、サプライチェーン全体における GHG 排出量を把握し、スコープ 3 カテゴリ1 18%削減の2030年目標を設定。

■TDK(https://www.jp.tdk.com/corp/ja/news_center/press/20210222_01.htm)
購買理念である『グローバル・パートナーシップ購買』のもと、『グリーン調達基準書』の策定や、サプライヤーの環境取組調査、及び結果のフィードバックを行うことにより、サプライヤーと協働での環境活動を強化。

■竹中工務店(https://www.takenaka.co.jp/newslog/2021/02/03/)
「取引先活動ガイドライン」の制定等により協力会社と方針を共有しともに作業所のCO2削減を推進。

■コニカミノルタ(https://www.konicaminolta.com/jp-ja/newsroom/topics/2021/0219-01-01.html)
カーボンマイナス*の2030年達成を目指して「グリーンサプライヤー活動」を推進。

参考)
サプライチェーンCO2削減優秀日本企業が大幅に増加、サプライチェーン全体では企業単独よりも11.4倍のCO2排出があると従来推定値が倍増-CDP-It's購買系(2021年2月15日)
https://www.facebook.com/itscobuy/posts/4002940563070491