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ホンダが購入部材の製造CO2排出量の公開を検討、サプライチェーンでの排出量管理にも手を伸ばす世界の趨勢-日本経済新聞 (2021-04-15)

サプライチェーン全体では企業単独よりも11.4倍の温室効果ガス(CO2)の排出があるとは、最新のCDPレポートでの指摘でしたが、サプライチェーンまでを含めて考える動向が明確になってきました。

これまでの報道を裏付けるように、再生可能エネルギー(電力)の使用をサプライヤーに強く進めていたアップルは、アップル製品用部材製造に使用される電力を100%再エネ化をしたサプライヤーが110社に達したと発表しました(2019年は44社、2020年は70社以上と発表)。さらに2030年にはサプライチェーンを100%再エネ利用へとの目標を、アップルは進めています。

一方で日本企業の事例が4月11日の日本経済新聞に掲載されました。ホンダは電気自動車(EV)向けの電池について、世界経済フォーラムの傘下組織「グローバル・バッテリー・アライアンス(GBA)」に加盟し、そのデータベース機能を使って部品ごとのCO2排出量を明らかにすることを検討中とのこと。
加えて加盟企業がそのデータベースを検索すれば、部材選定(ソーシング)時に製造時のCO2排出量を把握できることも述べられています(将来的には、炭素税などでCO2排出量が購入コストに影響する懸念もあります)。

サプライチェーンのCO2排出量測定のツールやコンサルティングは他にも出てきています。CO2排出量を把握する仕組み化は自社単独では困難もありますが、社外提供ツール類の有効活用もありうるようになってきています。

また参考情報としては、アップル副社長が企業がサプライチェーンのCO2排出量開示を義務付ける提案を、米SECに対して行ったと、14日にロイターが報じています(どうなるかはまだ不明ですが)。

参考)
Apple、取引先110社が再エネ100%を表明 村田製作所も-日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN313BE0R30C21A3000000/
Over 100 Apple suppliers commit to renewable energy-CIPS(Supply Management)
https://www.cips.org/supply-management/news/2021/april/over-100-apple-suppliers-commit-to-renewable-energy/
米アップル、「スコープ3」排出量の情報開示義務化を提案-ロイター
https://jp.reuters.com/article/climate-change-apple-disclosure-idJPKBN2C02ZS