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半導体の供給逼迫は2023年頃までさらに長期化か、一極集中の現行供給体制も即時改善見込みは乏しく-日本経済新聞(2021-05-15) | ||
5月2日に日本経済新聞がで、需要の急回復と災害・事故からの供給途絶から半導体供給に根深い不安があるとする記事「チャートは語るー半導体供給、根深い不安 アジア依存8割」を出しました。 その記事では、いまや世界の半導体供給は台湾・韓国・中国などアジアが8割を担うに至っていることが指摘されています(2001年の5割から増加、一方で米欧日からは5割から2割弱に低下)。 加えて、メーカー再編による生産会社集約、半導体工場の大型化なども供給途絶の影響範囲拡大につながっていることが指摘されています。 政治的な動きも含め、供給網の再編が日米欧で論議されていますが、生産拠点の確立などには相応の期間が必要であり、直近への不安は残り続けます。 そのような中で、英国購買団体のCIPSがいつまで需給逼迫が続きそうかのインタビュー記事を5月14日に出しました。それによると2023年頃まで逼迫は継続し、かつ影響範囲の拡大を予想しているところもあります。 ・調査会社フォレスターリサーチ: 2023年まで解消しない ・IBM: ジム・ホワイトハースト(IBMプレジデント): あと2年ぐらいは続く ・ガートナー: 2022年の第2四半期(基板は2022年の第4四半期)まで これに対してガートナーは、サプライヤーベースの多様化、サプライチェーンの可視性の拡大、事前投資などで供給保証(買い占め)、先行不足指標を追跡し迅速対応などの対応を考えるように提言しています。 またフォレスターリサーチは、以下の対応策を状況に応じて検討することを勧めています。 1.商品が手に入るのを待つ 2.高額な料金を支払う 3.類似半導体を選ぶ 4.中古品/再生品を購入する 5.他のサプライヤーから購入する 6.所要量を見直す/クラウドに逃げ込む 7.注文をキャンセルする 参考) Chip shortage expected to last until 2023-CIPS( Supply Management)(2021年5月14日) https://www.cips.org/supply-management/news/2021/may/chip-shortage-expected-to-last-until-2023/ The Global Chip Shortage Won’t Ease Soon -Forrester Reaserch (2021年4月21日) https://go.forrester.com/blogs/the-global-chip-shortage-wont-ease-soon/ 終わりが見えない世界的な半導体不足、アナリストの見解は-CNET Japan (2021年5月12日) https://japan.cnet.com/article/35170521/ 半導体不足で車減産、4~6月一段と VWは調達法見直し-日本経済新聞 (2021年5月6日) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR053380V00C21A5000000/ 半導体、生産体制強化へ月内に国家戦略 政府、有志国連携や生産拠点誘致ー産経新聞(2021年5月5日) https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210505/mca2105050600001-n1.htm |