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トヨタがコロナ禍最盛期並みの減産4割を発表、東南アジアコロナ拡大と半導体逼迫などの部品不足の混乱は悪化の一途-日本工業新聞他(2021-08-31)

同じ企業の話題が続いてしまいますが、8月後半はトヨタの話題が続きました。
その中でも規模の大きさで注目を集めたのが、7月の世界販売台数が史上最高ながら、9月は一転して世界生産を当初計画比4割減産するとのトヨタの8月19日の発表です(減産幅は昨年6月の44%減以来の大きさ)。

半導体不足は来年以降も継続しそうとの観測ですが、8月26日にはブルームバーグが「一時的な現象にとどまるはずだった世界的なサプライチェーンの混乱は、来年に入っても続きそうな気配」と報じています。そこでは、主要部品不足と原材料・エネルギーコスト高に加えて、コロナによる物流拠点ロックダウンなどの影響で、港湾の混雑とコンテナ輸送能力の不足も長期化し、上海-北米航路の混んたな運賃は6倍、アジア-欧州航路は10倍(作年5月比)に高騰しているとしています。

また、東京商工リサーチの上場企業への調査結果では、製造業を主体に115社で何らかの悪影響があり、今後も影響を予想するのが60社。自社直納半導体不足で生産停止や減産に陥ったのは22社、サプライヤー減産の影響で生産停止や減産となったのが59社としています。

供給サプライチェーンの混乱は今後も長期化しそうばかりか、ブルームバーグは「悪化の一途」との見出しで報じています。

参考)
世界サプライチェーン混乱が悪化の一途-コロナで部品不足、運賃高騰-ブルームバーグ(2021年8月26日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-08-26/QYF4L7T0G1L901

深層断面/半導体不足・原材料高…業績回復も調達リスク-日刊工業新聞(2021年8月13日)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/608549

半導体不足、「マイナスの影響」上場115社で判明 生産停止や減産などは22社-東京商工リサーチ(2021年8月30日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000340.000043465.html