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サプライチェーンレジリエンス強化策には具体説明する5段階の実践アクションでの対応が有効-Gartner (2021-11-27) | ||
情報調査会社Gartnerが、10月25日に論考「サプライチェーンレジリエンスを増強するための購買部門の重要な役割(Procurement’s Critical Role in Boosting Supply Chain Resilience)」を発表し、調査結果から現状を整理するとともに、「サプライチェーンが真の意味でのレジリエンスを持つために、どのような実践的ステップを踏むべきなのか?」を論じています。 =現状= 購買部門の幹部の87%は2年以内のサプライチェーンレジリエンス強化の必要を感じ、75%サプライヤーリスク管理プロセスの大幅変更の必要を感じている。それには従来のコンプライアンスチェックに留まらない注力が必要になると考えている。 =推奨する5つのアクション= ではどうしたらよいのか? この論考では5つのアクションを推奨しています。 ■重要なサプライチェーンを多階層レベルでマッピングする。 ■影響力の大きいリスクの発生源を特定する。 ■弾力性と事業継続性のために、潜在的な障害点をストレステストする。 ■リスクを軽減し、供給を確保するために、主要なサプライヤーと提携する。 ■破壊的な事象を早期に監視・予測するためのリスクツールや技術に投資する。 ■重要なサプライチェーンを多階層レベルでマッピングする。 Tier2やTier3までの深さでリスク把握ができているのは回答者の約3割しかいない。しかし現状把握が不十分なままでデュアルソーシングやマルチソーシングを進めても的外れになる恐れがある。より深いレベルでリスクを明確に特定し的を絞って効果的対応をするために、Tier1サプライヤーの協力も得て、より深いレベルのリスク特定を行う必要がある。 ■影響力の大きいリスクの発生源を特定する。 これにより重点対応すべきリスク発生源を見つけ出す。そして潜在的リスク規模を4つの観点(代替性有無、戦略的価値、事故時の損害規模、置換の手間)などで測定する。 ■弾力性と事業継続性のために、潜在的な障害点(リスク発生源)をストレステストする。 規模の大きいものから、潜在的な障害点(リスク)が生じてしまった場合の影響度、耐性の度合い(どこまで耐えられるか)を自社内、さらにはサプライヤーと共同でシミュレーションしておく。 ■リスクを軽減し、供給を確保するために、主要なサプライヤーと提携する。 そこで見えてきた対応の必要性が高いリスクを主体に対応策をサプライヤーも巻き込んで協議しておく。例えば、四半期ごとにサプライヤーと確認することも重要。また場合によっては、サプライヤーにとっての重要顧客(Costomer of Choice)になっておくことも重要。 ■破壊的な事象を早期に監視・予測するためのリスクツールや技術に投資する。 兆候を把握し、かつ発生時の状況を把握して的確に対応するためのツールの導入を検討する。サプライチェーンの平常時モニタリングおよびリスク把握。 やや長文のレポートですが、図表や具体的事例もあり、一読の価値があると思われます。 ※なおリンク先のprocurementmagの記事の一番下にGartnerのレポートがメールアドレスなどを入力なしに表示できるリンクがあります。 参考) Five risk management strategies buyers should be employing-Supply Management(CIPS)(2021年11月25日) https://www.cips.org/supply-management/news/2021/november/five-risk-management-strategies-buyers-should-be-employing/ |