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サプライチェーンリスクは予見可能だから、3ステップの準備を今からやっておくこと-Harvard Business Review (2022-11-15) | ||
11月9日には、コンサルティング会社BCGのドイツ・オーストリアメンバーによる論考「サプライチェーンが次の危機に備えるための3つのステップ(3 Steps to Prepare Your Supply Chain for the Next Crisis)」がハーバード・ビジネス・レビューで投稿されました。 BCGのドイツ・オーストリア地域は、カーニー(Kearney)のウィーン事務所に対抗するかのように、最近強化されている、熱い地域(ホットスポット)と感じています。 この論考では、サプライチェーンリスクのほとんどは「灰色のサイ(兆候が見え、アタックをほぼ100%予測できるのに見過ごしがちな脅威)」であり、予期不能な「ブラックスワン」ではない。ならば確実に予期し、備える/準備するにはどうしたらよいかの3ステップを示そう、をテーマにしています。しかも備えは、企業の利益体質強化にもつながることも示しています。 では、どのようなステップを採るのか? ステップ1は「世界トップクラスのセンシングとリスクモニタリングのオペレーションを構築すること」です。最新の人工知能(AI)搭載のセンシングテクノロジーを備えた購買のスーパーフォーキャスターチームを創設せよと説きます。 重要リスクは、サプライヤー個々の4つのリスク(オペレーションリスク、財務リスク、レピュテーションリスク、構造リスク)、サプライヤー所在国や地域に関する3つのリスク(災害リスク、地政学リスク、財政リスク)、サプライヤー業界に関する1つのリスク(業界リスク)の合計8つですが、各品目カテゴリーごとに代表的なものを抽出し、測定できる重要リスク指標(KRI)に落とし込んで、データ測定できるようにするとともに、2x2マトリックスで特性を明確化して、対処方針を決めること、といった具合に、簡潔ながら具体的に、なすべきことの説明が行われています。 ステップ2は「製品ポートフォリオの簡素化」でリスク軽減のために商品ラインナップを絞り込むこと、ステップ3は「サプライチェーンのリスク回避」で調達・製造・販売の3局面でリスク軽減策を考えておくことを説きます。 そして、今から次の危機に備えておくことが重要なのだとします。 簡潔な部分もありますが、トップクラスのコンサルタントが記述したもので、すっきりまとまっていて、お勧めです。 |